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■不妊治療を受けての出産、リスク高め 日本医大などが妊婦24万人を調査 [健康ダイジェスト]

 人工授精や体外受精など不妊治療を受けて出産した場合、胎盤の位置の異常や早産、新生児の低体重などのリスクが1・2~2・7倍高いことが、妊婦約24万3000人の調査でわかりました。不妊治療が必要な人は治療の種類にかかわらず、ある程度リスクが高くなりました。妊娠中は体調の管理がより大切なことを示す結果です。
 調査したのは日本医大や東京女子医大などのチームで、日本産科婦人科学会に登録された妊婦約24万3000人(単胎出産)を分析。このうち、約4100人が排卵数を増やす薬である排卵誘発剤を使って出産、約2400人が精子を子宮などに注入する人工授精で出産、約4600人は卵子と精子を体外で受精させた後、子宮に戻す体外受精で出産しました。
 分析の結果、不妊治療を受けたグループは、胎盤の異常が起こるリスクが1・5~2・7倍、妊娠34週未満の早産で生まれるリスクは1・2~1・3倍、体重1000グラム未満の超低体重児が生まれるリスクが1・4~1・8倍高くなりました。
 胎盤が癒着するリスクを除いて、不妊治療の種類による大きな差はなく、不妊治療が必要な女性はもともとリスクが高めとわかりました。
 リスクの分析では、年齢、体格、初産かどうか、喫煙率、飲酒率、子宮筋腫や糖尿病などの持病の有無など、不妊治療以外の条件が同じグループを選んで比較し、治療以外の影響を除外しました。
 一方、24万3000人全体の分析では、不妊治療を受けた妊婦は、受けなかった妊婦より平均年齢が1〜4歳高く、持病がある率も数パーセント高くなりました。
 日本人カップルの10組に1組は不妊に悩み、体外受精で生まれる新生児は年間に約2万7000人と、40人に1人おり、人工授精や排卵誘発剤を合わせるとその2倍以上になっています。
 チームの中井章人・日本医大教授(産婦人科)は、「不妊治療を受けていれば、糖尿病や高血圧などの持病の治療や栄養バランスのとれた食事など、妊娠中の生活習慣の改善や健康管理をより心掛けてほしい」と話しています。

 2012年7月7日(土)




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