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■風疹、この5年で最悪の流行に 妊婦の家族はワクチン接種を [健康ダイジェスト]

 風疹がこの5年で最悪の流行となっていることから、厚生労働省は妊婦の家族や妊娠を望んでいる女性に対して、ワクチンの接種を検討するよう呼び掛けることになりました。
 風疹はせきやくしゃみなどを通じて感染し、発症すると主に発熱や発疹の症状が出ます。妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんの心臓や目、耳などに障害が出る恐れがあります。
 国立感染症研究所によりますと、この5年で最悪の流行になっていて、実際に妊娠中の女性が感染したケースが出始めていることから、厚生労働省は妊婦への感染を防ぐため、妊婦の夫や同居する家族で風疹にかかったことがない人や、予防接種(MRワクチン)を受けていない人は、予防接種を検討するよう呼び掛けることになりました。
 また、妊娠を望んでいる女性や出産直後の女性についても、予防接種を受けることを検討するよう呼び掛けることにしています。
 国立感染症研究所によりますと、全国の医療機関から今月8日までに報告された患者は594人と、すでに去年1年間の1・6倍に上り、この5年で最悪となっています。8日までの1週間に、新たに風疹と診断された患者は75人で、都道府県別では、東京都が34人で最も多く、神奈川県が15人、兵庫県が11人と、首都圏と関西で感染の拡大が続いています。
 患者の8割近くは男性で、その多くが子供のころ予防接種の対象外だった20歳代から40歳代です。この世代の男性は風疹の予防接種を受けていないことが多く、30歳代から50歳代前半の5人に1人は風疹に対する免疫がないという調査結果があります。
 埼玉県内に住む妊娠中の29歳の女性は、先月下旬に熱が出て、2日後に顔などに発疹が出始めました。翌日、全身に発疹が広がったため、受診すると風疹と診断され、血液検査で感染が確認されました。女性の周りには風疹に感染している人はおらず、どこで感染したかはわからないということです。
 女性は、「関西で風疹がはやっていることは知っていたが、まさか自分が感染するとは思っていなかった。妊娠前に予防接種を受けておけばよかった。羊水検査でウイルスは見付からなかったと聞きましたが、生まれてくる赤ちゃんに障害がないか不安です」と話しています。
 女性を診察した三井記念病院産婦人科の小島俊行部長は、「妊娠中の女性は風疹の予防接種はできないので、かかったことがない人は人混みを避けてほしい。そして、一緒に暮らしている夫は、妊娠している妻に移さないよう、予防接種を受けてほしい」と話しています。
 感染の拡大が続いている東京都福祉保健局では、せきやくしゃみなど飛まつにより風疹が感染することから、外出後は手洗いやうがいをしっかり行うこと、せきなどの症状がある場合は、受診の際など外出時にはマスクを着用すること、風疹と診断された場合は、感染性を持つとされる期間(発疹出現後では5日間)は出勤や登校、外出を控えるようにして周囲に配慮することを呼び掛けています。

 2012年7月19日(木)




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