■用語 化膿性関節炎 [用語(か行)]
関節内に細菌が到達して増殖し、関節の中が化膿する疾患
化膿(かのう)性関節炎とは、骨と骨とが連結している関節内に、細菌が到達して増殖し、関節の中が化膿する疾患。
膝(ひざ)関節、股(こ)関節、肩関節、足関節、肘(ひじ)の関節、手指の関節など、全身のどの関節にも起こる可能性があります。
関節まで達する深い傷を負ったために細菌が関節に入り込んだり、敗血症、扁桃(へんとう)炎、膀胱(ぼうこう)炎など、ほかの部位の感染巣から細菌が血管に入り、それが関節に流れ込んで、化膿性関節炎を起こします。
また、化膿性骨髄炎が関節に広がって、化膿性関節炎が起こることもあります。まれですが、関節にたまった水を抜くとか、関節に薬を注射するなどの医療行為の際の不潔な操作が原因となって、感染することもあります。
原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌が最も多く、連鎖球菌、肺炎球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などが多いとされています。
糖尿病、血液透析、副腎(ふくじん)皮質ステロイド剤・免疫抑制剤などの薬物の常用などで治療中の人は、感染に対する抵抗力が落ちているため、化膿性関節炎にかかりやすく、また治りにくくなる傾向があります。
症状としては、関節に急激な痛みとはれが起こり、熱感や赤みも見られます。発熱することも多く、寒けや震え、食欲不振、全身倦怠(けんたい)などの全身症状を伴うこともあります。化膿した関節は、動かすと痛みが強くなるので、ほとんど動かすことができません。
乳児の股関節に起こった場合は、深い部分にあり関節の状態がわかりにいので、強い痛みのためほとんど関節を動かさないとか、オムツ交換時にひどく泣くといった症状が手掛かりとなります。 この場合は、大腿(だいたい)骨上端部の化膿性骨髄炎が関節内に広がったものが大部分です。
関節をほとんど動かせない状態が続くと、関節の表面の軟骨が壊され、さらに骨まで破壊されるため、できるだけ早期に整形外科の医師の診断を受け、治療を行うことが重要です。治療が遅れた場合には、関節の痛みや変形、関節の動きなどに障害が残ることがあります。
化膿性関節炎の検査と診断と治療
整形外科の医師による診断では、関節にたまった関節液を抜いて培養し、化膿菌の種類と効果のある抗生物質を調べます。関節液に含まれる細胞成分や蛋白(たんぱく)質、糖分なども調べます。また、全身症状を伴っている場合は、血液からの細菌培養を行うこともあります。
化膿を起こしている細菌が見付かれば診断がつきますが、細菌が証明できないことも多く、その場合は、血液検査やX線検査、MRI検査などが診断の手助けとなります。
血液検査では、白血球数の増加、赤血球沈降速度の高進、C反応性蛋白(CRP)の上昇など炎症性の変化が見られますが、弱毒菌の場合にはあまり明らかでないこともあります。 初期段階のX線検査では、関節の透き間が広がっている程度ですが、進行すると次第に骨の変化が出てきます。
整形外科の医師による治療では、まず入院して、関節をギプスで固定し、冷やします。さらに、化膿菌がわかれば、それに効く抗生物質を点滴で使用します。
化膿が起こって間もない時は、関節鏡で関節内を見ながら、できるだけ炎症のために傷んだ部分をを取り除き、チューブを挿入して抗生物質を含む洗浄液で、2週間ほど洗浄を続けます。
病状が進行している場合は、関節を切り開いて、中にたまっているうみを洗い流し、炎症のため傷んだ部分を切除します。さらに、チューブを挿入しての洗浄を行います。その後は、血液検査を行いながら、炎症が治まるまで、抗生物質の点滴や内服を続けます。
関節の軟骨が破壊されて、骨まで炎症が広がっている時は、最悪の場合、関節を固める手術が必要となります。
炎症とギプス固定による安静のために、関節の動きが悪くなるので、炎症の状態を観察しながら、できるだけ早く、関節を動かす運動療法などのリハビリテーションを始めます。
化膿(かのう)性関節炎とは、骨と骨とが連結している関節内に、細菌が到達して増殖し、関節の中が化膿する疾患。
膝(ひざ)関節、股(こ)関節、肩関節、足関節、肘(ひじ)の関節、手指の関節など、全身のどの関節にも起こる可能性があります。
関節まで達する深い傷を負ったために細菌が関節に入り込んだり、敗血症、扁桃(へんとう)炎、膀胱(ぼうこう)炎など、ほかの部位の感染巣から細菌が血管に入り、それが関節に流れ込んで、化膿性関節炎を起こします。
また、化膿性骨髄炎が関節に広がって、化膿性関節炎が起こることもあります。まれですが、関節にたまった水を抜くとか、関節に薬を注射するなどの医療行為の際の不潔な操作が原因となって、感染することもあります。
原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌が最も多く、連鎖球菌、肺炎球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などが多いとされています。
糖尿病、血液透析、副腎(ふくじん)皮質ステロイド剤・免疫抑制剤などの薬物の常用などで治療中の人は、感染に対する抵抗力が落ちているため、化膿性関節炎にかかりやすく、また治りにくくなる傾向があります。
症状としては、関節に急激な痛みとはれが起こり、熱感や赤みも見られます。発熱することも多く、寒けや震え、食欲不振、全身倦怠(けんたい)などの全身症状を伴うこともあります。化膿した関節は、動かすと痛みが強くなるので、ほとんど動かすことができません。
乳児の股関節に起こった場合は、深い部分にあり関節の状態がわかりにいので、強い痛みのためほとんど関節を動かさないとか、オムツ交換時にひどく泣くといった症状が手掛かりとなります。 この場合は、大腿(だいたい)骨上端部の化膿性骨髄炎が関節内に広がったものが大部分です。
関節をほとんど動かせない状態が続くと、関節の表面の軟骨が壊され、さらに骨まで破壊されるため、できるだけ早期に整形外科の医師の診断を受け、治療を行うことが重要です。治療が遅れた場合には、関節の痛みや変形、関節の動きなどに障害が残ることがあります。
化膿性関節炎の検査と診断と治療
整形外科の医師による診断では、関節にたまった関節液を抜いて培養し、化膿菌の種類と効果のある抗生物質を調べます。関節液に含まれる細胞成分や蛋白(たんぱく)質、糖分なども調べます。また、全身症状を伴っている場合は、血液からの細菌培養を行うこともあります。
化膿を起こしている細菌が見付かれば診断がつきますが、細菌が証明できないことも多く、その場合は、血液検査やX線検査、MRI検査などが診断の手助けとなります。
血液検査では、白血球数の増加、赤血球沈降速度の高進、C反応性蛋白(CRP)の上昇など炎症性の変化が見られますが、弱毒菌の場合にはあまり明らかでないこともあります。 初期段階のX線検査では、関節の透き間が広がっている程度ですが、進行すると次第に骨の変化が出てきます。
整形外科の医師による治療では、まず入院して、関節をギプスで固定し、冷やします。さらに、化膿菌がわかれば、それに効く抗生物質を点滴で使用します。
化膿が起こって間もない時は、関節鏡で関節内を見ながら、できるだけ炎症のために傷んだ部分をを取り除き、チューブを挿入して抗生物質を含む洗浄液で、2週間ほど洗浄を続けます。
病状が進行している場合は、関節を切り開いて、中にたまっているうみを洗い流し、炎症のため傷んだ部分を切除します。さらに、チューブを挿入しての洗浄を行います。その後は、血液検査を行いながら、炎症が治まるまで、抗生物質の点滴や内服を続けます。
関節の軟骨が破壊されて、骨まで炎症が広がっている時は、最悪の場合、関節を固める手術が必要となります。
炎症とギプス固定による安静のために、関節の動きが悪くなるので、炎症の状態を観察しながら、できるだけ早く、関節を動かす運動療法などのリハビリテーションを始めます。
タグ:化膿性関節炎 用語(か行) 用語 健康創造塾 肩峰下滑液包炎 骨髄腫 肩凝り 野球肘 圧迫骨折 四十肩 疲労骨折 骨粗鬆症 変形性関節症 線維筋痛症 腰部脊柱管狭窄症 ベネット骨折 中手骨骨折 肩関節周囲炎 頸椎椎間板ヘルニア 鳩胸 テニス肘 骨肉腫 骨髄炎 五十肩(肩関節周囲炎) 腕神経叢まひ 骨腫瘍 手足のしびれ 椎間板変性症、変形性脊椎症 脊椎分離症、脊椎すべり症 重症筋無力症 石灰沈着性腱板炎 頸肩腕症候群 くる病(骨軟化症) 胸郭出口症候群 腰椎椎間板ヘルニア ストレートネック 肘部管症候群 脊柱管狭窄症 肘内障 ガングリオン(結節腫) 腰椎分離症 腰椎すべり症 頸椎症 ルーズショルダー 結節腫 上腕骨外側上顆炎 野球肩 骨軟骨腫症 骨軟骨腫 骨軟化症 軟骨性外骨腫 骨端症(成長痛) パンナー病(上腕骨小頭骨端症) 脊椎過敏症 頸部脊柱管狭窄症 広範脊柱管狭窄症 頭部脊柱管狭窄症 化膿性腱鞘炎 狭窄性腱鞘炎 骨髄線維症 椎間板変性症 滑膜骨軟骨腫症 橈骨遠位端骨折 化膿性骨髄炎 ドケルバン病 変形性母指手根中手関節症 サルコペニア 橈骨茎状突起痛 内側型野球肘 漏斗胸 肘離断性骨軟骨炎 上腕骨小頭骨軟骨障害 外側型野球肘 捕捉性ニューロパチー 絞扼性神経障害
コメント 0