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■緑内障の点眼薬、自己判断で中断2割 進行の危険も [健康ダイジェスト]

 眼圧が上昇し、視神経が損傷を受けて視野が欠けていく緑内障の患者の2割は「大した症状がない」などの自己判断で、点眼治療を中断していることが、製薬企業ファイザー(東京渋谷区)の調査でわかりました。
 緑内障は国内で40歳以上の20人に1人が発症し、中途失明の最大の原因となっています。治療の中心は眼圧を下げる点眼薬で、きちんと継続すれば、進行を止めたり遅らせたりして失明を免れられます。
 ファイザーは今年9月中旬、緑内障治療のために点眼薬を処方されたことがある40~60歳代の男女計900人を対象に、インターネットを通じて質問しました。
 現在、自分の判断で点眼治療を中断していると答えた人は12・7パーセント。過去に中断したことがあると答えた人は6・0パーセントで、合わせると中断率は18・7パーセントでした。
 年代別では40歳代が最も高く23・7パーセント。特に40歳代男性は25・3パーセントで、4人に1人に上りました。
 中断した人を対象に中断期間を尋ねると、1年以上が44・6パーセントに達し、その平均は4・5年でした。中断理由(複数回答)は「大した症状がなく困っていない」が44・6パーセントで最も多く、「継続受診が面倒」35・7パーセント、「治療効果が実感できない」33・3パーセントと続きました。
 治療を継続している人では、「治療を中断すると視野欠損が進行する可能性がある」と認識している人が63・3パーセントいましたが、中断した人では40・5パーセントにとどまり、中断者は継続者に比べ病気や治療への理解が不足していることが示されました。
 また、点眼治療の開始時に医療従事者から中断によるリスクについて説明を受けた人は、半数以下の41・7パーセントでした。点眼治療の中断によるリスクについて説明を受けている人は、点眼治療を継続している人が44・5パーセントに対し、点眼治療を中断した人は29・2パーセントでした。
 日本緑内障学会理事長を務める新家真・関東中央病院長は、「治療中断者の半数近くが視野欠損進行のリスクにさらされている。理解度向上が重要だ」と指摘しています。

 2012年11月7日(水)




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