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■赤ちゃんポスト、神戸の助産院が設置を準備 熊本の病院に続き全国で2番目 [健康ダイジェスト]

 実親が育てられない子供を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を関西で設立しようとしている市民団体が9日、神戸市内の助産院に設置する計画を発表しました。実現すれば、熊本市の病院に続き全国で2例目。
 これに対し神戸市は、助産院には医師がいないため、「医師でなければ医業をしてはいけない」とする医師法に抵触する可能性を指摘し、慎重に進めるよう求めています。
 市民団体は、関西の医師や弁護士らでつくる「こうのとりのゆりかごin関西」(大阪府箕面市)。計画によると、赤ちゃんポストは神戸市北区の「マナ助産院」(3床)の敷地内につくる予定。窓口の内側に保育器を設置し、赤ちゃんが置かれるとブザーが鳴って看護師らがすぐに駆け付ける仕組み。今年中の開設を目指しているといいます。
 同日、「こうのとりのゆりかごin関西」が大阪市内で開いた理事会では、設置費を約800万円、運営費を年1000万円以上と見積もり、寄付金や会費などで、マナ助産院を支援することなどを決めました。
 マナ助産院には、助産師や看護師ら計12人が勤務しています。理事会終了後の記者会見で、理事長の人見滋樹・京都大名誉教授(80歳)は、「新生児の蘇生技術も身に着けたベテラン助産師が対応に当たる。嘱託医と契約できれば、問題ない」と話しました。マナ助産院の永原郁子院長は、「二つ目のゆりかごができれば、各地で開設する動きが加速するはずだ。宿った命を大事にする社会にしたい」と語りました。
 一方、神戸市は9日夜に記者会見。甲本博幸・予防衛生課薬務担当課長は、「子供の命を救いたいという思いは十分理解はできる。ただ、赤ちゃんの安全を確保できるのか、預かった後の処遇をどうしていくのかという点が大事。医療機関やこども家庭センターなどの関係機関と十分に協議を重ねていただきたい」と要望しました。
 また、神戸市の延原尚司・こども家庭支援課長は、「受け入れた赤ちゃんを医療機関に搬送するかどうかの判断は、医師法に基づき、医師が行わなければならない。医師の配置など法律上の要件をクリアできるのであれば、設置に向けた相談には乗っていきたい」とした上で、「(嘱託医で)OKなのか違反なのかどうかはわかりかねる。相談があれば、必要に応じて厚生労働省に確認したい」と話しました。
 赤ちゃんポストは、2007年に全国で初めて熊本市の慈恵病院で設立されました。2015年度末までに125人の子供たちを預かり、年間約6000件の相談を受けてきました。その大半が熊本県外からで、関西からの相談は約2000件に上るといいます。
 日本国外でも、赤ちゃんポストのようなシステムを採用している国や地域が、多数存在します。

 2017年2月12日(日)

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