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■大人向けの粉ミルク、新商品が続々登場 健康維持に美容に [健康ダイジェスト]

 「プラチナミルク」「ミルク生活」「大人の粉ミルク」と商品名はさまざまですが、いずれも大人向けの「粉ミルク」が続々と発売されています。一般的には乳児が飲むものと認識されてきた粉ミルクですが、近年は乳業メーカーだけでなく医薬品メーカーが成人、特にシニア向けに商品を開発しており、単なる健康増進にとどまらず、スポーツや美容に関心のある人をターゲットに栄養成分を配合した商品もあります。
 離乳食開始前の乳児にとっては、栄養補給源は母乳か粉ミルクに限られます。乳児用粉ミルクは母乳の代替食品で、乳児が確実に成長するため、必要とされるすべての成分が含まれています。粉ミルクの主要な原料である牛乳から、母乳には含まれない成分を減らし、逆に母乳に含まれて牛乳に含まれない成分を追加します。魚油など独特のにおいやえぐみが気になる材料を加えても乳児が飲んでくれるよう、乳業メーカーは調味技術を磨いてきました。
 粉ミルクやベビーフードなどを手掛ける雪印ビーンスターク(東京都新宿区)は、大人向け粉ミルク「プラチナミルク」を昨年9月に発売。同社は雪印乳業(現雪印メグミルク)時代を含めると、60年以上の母乳研究と粉ミルク製造・販売の歴史を有しています。
 プラチナミルクの開発を始めた背景には、乳児用粉ミルクを健康のために飲みたいと考えるシニア層の存在がありました。同社には「足腰が弱くなる予防のために飲んでもいいか」などと、乳児用粉ミルクの利用に関する問い合わせが続いていました。調査してみると、特に50〜60歳代の女性で実際に利用している人が一定数いることが明らかになりました。
 商品開発部の河内慶子さんは、「赤ちゃんが飲むものイコール体に良いものというイメージがある。しかし、粉ミルクは赤ちゃんにとっての完全食で、食事も取れる大人にとっては異なる」と話しています。乳児用に比べ、タンパク質を多くし、脂質を抑えた上で、シニア層に不足しがちなビタミン、ミネラルを加えた新商品の開発、発売に至りました。
 アクティブシニアが増える中、単に長生きするのではなく、「健康寿命」を延ばしたいというニーズが高まっています。雪印ビーンスタークが40〜69歳の男女600人に実施した意識調査では、今後も一番維持させたいものの1位は男女ともに「記憶力」、2位は男性が「筋力」、女性は「肌の状態」でした。
 そこでプラチナミルクは、栄養バランスをサポートする「forバランス」(ミルク味)のほか、筋肉や骨の材料となる成分を配合した「forパワー」(抹茶ミルク味)、コラーゲンやセラミドなど美容効果が期待できる「forビューティ」(ポタージュ風味)の3種を発売しています。
 雪印ビーンスタークが発売する約1年前には、森永乳業(東京都港区)が大人のための粉ミルク「ミルク生活」を通信販売限定で発売。今年4月からは、ドラッグストアなどでの店頭販売も開始します。
 ミルク生活には、独自の機能性素材が入っているのが特長です。酸や酸素に強く、生きたまま大腸に到達する「ビフィズス菌BB536」や、母乳、特に出産直後の初乳に多く含まれ、乳児を感染から守るとされる「ラクトフェリン」、免疫力を上げる「シールド乳酸菌」が摂取できます。
 主な購入者は女性で、年代では59歳代以上が9割。同社ウェルネス事業部マネジャーの小菱悟さんによると、「自分の子供も粉ミルクで育てた世代。粉ミルクに親しみを持っている人が健康維持のために飲んでいる」といいます。
 このほか、救心製薬(東京都杉並区)が「大人の粉ミルク」(ヨーグルト風味)を2014年4月から発売。乳糖を可能な限り除去しており、牛乳を飲むとおなかが緩くなる人も飲みやすいのが特長です。
 各商品は水やコーヒーなどに溶かして飲むこともできますが、「料理に混ぜて使うと飽きずに続けやすい」と各メーカーは勧めています。
 例えば、プラチナミルクforバランスは、シチューやスープの材料とするレシピを提案。一方、ミルク生活は、ビフィズス菌BB536が熱に弱いため、加熱しない活用方法を勧めています。ヨーグルトや青汁に混ぜるほか、「水に溶いたものを牛乳代わりにシリアルにかけて食べる人もいる」といいます。

 2018年3月21日(水)

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