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■臨床試験後に電柱から飛び降り男性が死亡 薬投与が原因か [健康ダイジェスト]

 今年6月、大手製薬会社「エーザイ」が、てんかんの治療薬を開発するために行った臨床試験で、薬を投与された健康な男性が高い所から飛び降りて死亡し、厚生労働省は29日、薬の投与が死亡の原因となったことが否定できないとする調査結果をまとめました。近く、エーザイなどに適切な臨床試験を行うよう文書で指導することにしています。
 この問題は、大手製薬会社のエーザイが新しい抗てんかん薬を開発するために、2017年から健康な成人男性118人を対象に東京都墨田区の病院で行っていた臨床試験で、今年6月に薬を投与された健康な20歳代の男性が、退院した翌日に電柱から飛び降りて死亡したものです。
 こうした臨床試験で健康な被験者が死亡するのは極めて異例で、厚労省が調査を進めてきました。
 その結果、死亡した男性は、退院した日に医師に対し、「入院中、幻聴などがあった」と訴えていたことがわかりました。
 厚労省は死亡した男性には精神科の受診歴がなく、類似するほかの抗てんかん薬の一部に自殺を図るリスクがあることなどから、「薬の投与が死亡の原因となったことが否定できない」とする見解をまとめました。
 その上で、臨床試験の問題点として、精神科医の診察が受けられない病院で行っていたことや、男性に自殺を図るリスクがあることを口頭で説明していたものの書面で詳しく提示していなかったことなどを指摘し、近く、エーザイや医療機関に対して、適切な臨床試験を行うよう文書で指導することになりました。
 エーザイは今回の臨床試験を中止していて、「調査結果を真摯(しんし)に受け止め、被験者様の安全性確保に向けた対策を講じてまいります」とコメントしています。

 2019年12月1日(日)

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