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■iPS細胞から免疫細胞を作り、がんを攻撃 理研などが治験計画を提出 [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作り出した免疫細胞を使ってがんを攻撃する新しい治療法の開発を進めている理化学研究所と千葉大学の研究チームは、国の承認を目指して実際の患者に細胞を移植する治験の計画を千葉大学の審査委員会に提出しました。
 理化学研究所の古関明彦チームリーダーと千葉大学の研究チームは、iPS細胞からNKT細胞と呼ばれる免疫細胞を作り出し、患者に投与してがんを攻撃する新しい治療法の開発を進めています。
 研究チームは動物実験などで一定の効果が確認できたことから、30日までに国の承認を目指した治験の計画をまとめ、千葉大学の審査委員会に提出したということです。
 計画によりますと、対象となるのは舌やのどなどにできる「頭頸(とうけい)部がん」で、手術などほかの治療が行えなくなった患者9〜18人に対し、iPS細胞から作り出したNKT細胞を患部に移植し、2年間かけて安全性や効果を確かめるということです。患者1人当たりに移植するNKT細胞の数は、最初の3人は5000万個で、順調にいけば4人目以降は1億個に増やします。
 NKT細胞はもともと人の体内にある免疫細胞の一種ですが、数が少なく、培養にも時間がかかるということで、研究チームでは、あらかじめ健常者のiPS細胞から大量にNKT細胞を作製しておくことで、がんの治療への応用が期待できるとしています。
 治験の実施には、計画が大学の審査委員会で了承された上で、さらに医薬品医療機器総合機構(PMDA)で内容の調査を受けることが必要で、研究チームでは順調に了承されれば、今年夏ごろには患者への移植を始めたいとしています。

 2020年1月31日(金)

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