SSブログ

■腸内細菌が作る物質に糖尿病を予防する働き 京大などが特定 [健康ダイジェスト]

 人の腸内細菌が作り出す物質に、血糖値を下げるインシュリンを増やす働きがあることを見付けたと、京都大学と島津製作所、フランス、レバノンなどの共同研究チームが発表しました。共同研究チームは、糖尿病の予防法や治療法の開発にもつながる成果だとしています。
 京都大学ゲノム医学センターの松田文彦センター長らの共同研究チームは、レバノン人でいずれも冠動脈疾患がある糖尿病の患者77人と、糖尿病でない60人の血液を分析しました。
 その結果、糖尿病の患者では、血液に含まれる「クレゾール」という代謝物の濃度が低いことがわかったということです。
 クレゾールは、人の腸内細菌のいずれかが作り出す代謝物であることがわかっています。
糖尿病になりかけている状態を再現するため、脂肪分が高い餌を与えたマウスにこのクレゾールを投与したところ、投与しなかったマウスと比べて血糖値を下げるインシュリンを作り出す膵臓(すいぞう)の細胞が増殖し、血糖値が安定したり体重の増加を抑えたりする効果がみられたということです。
 糖尿病の症状があるラットの実験でも、同様の効果が得られたということで、研究チームは糖尿病の予防法や治療法の開発にもつながる成果だとしています。
 松田センター長は、「今後はどの腸内細菌がクレゾールを作り出しているのかを特定していきたい」と話しています。

 2020年2月27日(木)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。