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■長崎港に停泊のクルーズ船、新たに60人近くが感染し計150人に 新型コロナウイルス [健康ダイジェスト]

 乗員の感染が相次いでいる長崎港に停泊中の大型クルーズ船で、残るおよそ290人の乗員を検査した結果、新たに60人近くが感染していることがわかりました。船内の感染者は、合わせておよそ150人に上る見通しとなりました。
 長崎港にある三菱重工業長崎造船所の香焼(こうやぎ)工場に修繕を終えて停泊しているイタリア船籍の大型クルーズ船「コスタ・アトランチカ」では、新型コロナウイルスの感染者が相次いで確認されたため、623人の乗員全員を対象にウイルス検査を行っています。
 長崎県の関係者などによりますと、残る乗員およそ290人を新たに検査した結果、60人近くが感染していることが確認されたということです。乗員は日本人1人以外は全員外国籍。乗客はいません。
 このクルーズ船では、24日までに91人の感染が確認されており、船内の感染者の合計はおよそ150人となります。
 このうち1人は重症で長崎市内の感染症指定医療機関に入院していますが、これまでの船側の報告ではほかに症状が重い人はいないということです。
 長崎県などの説明によると、船内では乗員全員が個室にいるものの、陽性者と陰性者の部屋が混在しています。こうした状況を確認するため、24日夕、国立感染症研究所の医師ら3人が初めて船内に入りました。
 一方、クルーズ船を運航するコスタクルーズの日本支社は同日、国土交通省と厚生労働省と協議の結果、陰性の乗員を母国に帰国させるとの方針を発表。日本政府関係者によると、多くを占めるフィリピン人の陰性の乗員については、同国のチャーター機で帰国させる方向で調整しているといいます。
 クルーズ船は、中国で予定していた修繕工事が新型コロナウイルスの影響でできなくなり、2月下旬から三菱重工業長崎造船所の香焼工場で修繕を受けていました。この工場には、コスタクルーズの大型クルーズ船がほかに2隻停泊し、乗員は計約1000人に上ります。政府関係者によると、この2隻は26日までに出港予定といいます。

 2020年4月25日(土)

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