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■3例目の国産ワクチン臨床試験、3月下旬にも開始へ 第一三共と東大が共同開発 [健康ダイジェスト]

 第一三共は10日、東京大学と共同開発している新型コロナウイルスワクチンについて、日本人を対象とした臨床試験(治験)を3月下旬にも始めると明らかにしました。国内企業が開発する国産ワクチンの臨床試験は、3例目となります。
 臨床試験は、20歳以上75歳未満の健康な男女152人が対象で、筋肉注射でワクチンを2回接種し、安全性やウイルスを排除する抗体ができるかどうかを確認します。
 ワクチンの主成分には、アメリカのファイザーやモデルナ製のワクチンと同じく、「メッセンジャーRNA(mRNA)」と呼ばれるウイルス表面の突起部分を作る遺伝物質を、国産ワクチンで初めて採用します。
 新型コロナウイルスの遺伝情報から人工的に合成したmRNAワクチンを投与し、体内でウイルスのタンパク質が作られるように促します。免疫細胞がこのタンパク質に反応して抗体ができ、本物のウイルスが侵入した時に素早く排除できるようになります。
 ファイザーやモデルナが先行して実用化したmRNAワクチンは、予防効果が90%以上とされ、変異にも対応しやすいとされています。第一三共と東大による論文によると、開発中のmRNAワクチンは発熱などの副反応を起こしやすい成分を取り除くなどの工夫で、安全性や有効性を高めているといいます。
 国内ではファイザー製ワクチンの接種も始まりましたが、第一三共の真鍋淳社長は「日本も安全保障の面から技術を持っておくべきだ」と強調しています。
 これまで第一三共は、国内向けに季節性インフルエンザや麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)などを手掛けてきました。2000年3月期の売上高は356億円で、売上高全体に占める割合は数%にとどまります。第一三共は今後、mRNAワクチンの技術をほかの感染症などに応用できないかも検討します。
 国産ワクチンの臨床試験は、医療新興企業・アンジェスが昨年6月、塩野義製薬が同12月に始めました。KMバイオロジクスも、3月の開始を目指しています。

 2021年3月11日(木)

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