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■マスク着用や社会的距離の確保、あと数年必要 イギリスのワクチン接種責任者が見解 [健康ダイジェスト]

 イギリス南部イングランドで新型コロナウイルスワクチンの接種責任者を務めるメアリー・ラムジー博士は21日、世界各国でワクチンの接種が進むまで、イギリスでマスク着用や社会的距離の確保といった基本対策が「あと数年間は必要になる」との見方を示しました。イギリスの公共放送局BBCが報じました。
 ラムジー博士は、混雑している場所でのマスク着用や、社会的距離の確保といった制限は多くの人に受け入れられており、こうした状況でも経済は機能していると指摘。「国民は今やこうした軽い制限に慣れ、耐えられるようになっている。そして、それほど厳しくない制限が敷かれていても経済は動いている」、「今後数年間で、少なくとも世界のほかの地域で私たちと同じようにワクチン接種が行われ、あらゆる場所で感染者数が減少するようになって、徐々に正常な状態に戻っていくことになるだろう」と述べました。
 また、ウイルスは必然的に弱い立場にいる人たちを攻撃するため、制限措置を「あまりに早期に緩和しないことが非常に重要」だと警告しました。
 ワクチン接種が進むイギリスでは感染者が激減する一方、フランスやドイツでは変異ウイルスが猛威を振るい、流行の第3波が起きています。ボリス・ジョンソン政権は5月にも海外旅行を認める方針を示しており、イギリス国民がワクチンに耐性のある変異ウイルスを海外から持ち帰ることで感染再拡大につながることが懸念されています。
 イギリスは昨年12月、日米欧の中でいち早くワクチン接種を開始し、すでに2700万人近くが1回目の接種を受けました。今年1月から実施しているロックダウン(都市封鎖)の効果もあり、新規感染者数は減少傾向にあります。1月上旬には1日当たりの新規感染者数が5万人を超えることもあったものの、3月7日以降は5000人前後で推移しています。
 こうした中でジョンソン政権は、早ければ5月17日から海外旅行を認める計画を公表しました。ベン・ウォレス国防相は3月21日、BBCの報道番組に出演し、今から海外旅行を予約するのは「時期尚早」であり「リスクがある可能性がある」と述べ、海外旅行禁止期間を延長する可能性を排除しませんでした。 

 2021年3月22日(月)

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