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■HIV治療薬「ツルバダ」、感染予防でも公知申請 承認国では「適切な服用で99%予防」 [健康ダイジェスト]

 アメリカの製薬会社ギリアド・サイエンシズは28日、エイズの原因となるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症の治療薬「ツルバダ」を、感染予防でも承認するよう厚生労働省に公知申請しました。予防投与を認める国では新規感染者が減少しており、HIV流行を終結させる切り札として期待されます。
 公知申請は、国内の臨床試験を省略し、医薬品の製造販売を承認申請できる制度で、海外での十分な使用実績などの条件があります。予防投与は、世界保健機関(WHO)が推奨し、欧米のほか中国、台湾、韓国などで承認されています。
 ツルバダは飲み薬で、HIV感染症のパートナーがいるなどして、医師が性行為でHIVに感染するリスクが高いと判断した人らが対象となります。適切な服用で感染を99%防げるとする海外の報告があります。
 厚労省は、予防投与については、公的医療保険を適用しない方針です。
 国立国際医療研究センター(東京都新宿区)エイズ治療・研究開発センターの水島大輔治療開発室長は、「承認されれば、医師らが予防法として情報提供しやすくなる。感染リスクが高い人が確実に服用するには、公費助成の仕組みも必要だ」と話しています。
 国立感染症研究所によると、2023年に新たにHIV感染が判明した人は943人(速報値)でした。

 2024年2月29日(木)

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