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■アメリカ、ブタ腎臓移植の男性退院 術後順調、自宅で療養 [健康ダイジェスト]

 アメリカ東部ボストンのマサチューセッツ総合病院は3日、末期腎不全の治療としてブタの腎臓の移植を受けた60歳代の男性患者が退院したと発表しました。3月16日に手術を受けてから2週間余り。順調に回復してきており、自宅で療養を続けます。
 男性はリチャード・スレイマンさん。「何年にもわたる透析治療の負担から解放され、家族や友人、愛する人たちとの時間を再び過ごせるようになって感激している」とコメントしました。
 使用したブタは、移植後の拒絶反応を避けるため遺伝子操作してあり、脳死者以外の患者への移植例は世界で初めてでした。今後は腎臓が体内で機能し続けるかどうかが焦点となります。
 アメリカでは遺伝子操作したブタの臓器を人間に移植できないか、研究が進められており、2022年には、ほかの治療法で回復が見込めない患者がブタの心臓の移植を受けましたが、およそ2カ月後に死亡していました。

 2024年4月4日(木)

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