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■携帯電話の電磁波、限定的ながらがんの危険性も WHO組織初指摘 [健康ダイジェスト]

 携帯電話の電磁波とがん発症の関連性について、世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(本部フランス・リヨン)は5月31日、「聴神経腫瘍や、脳腫瘍の一種である神経膠腫の危険性が限定的ながら認められる」との調査結果を発表しました。WHOの組織が携帯電話に関して発がん性を指摘したのは初めて。
 国際がん研究機関は危険性の数値化はしておらず、「最終的な結果を得るためには、今後、携帯電話の長時間使用について調査を続ける必要がある」としています。同研究機関の分類では、電磁波による発がんの危険性について得られている証拠の確実性は、鉛やコーヒーと同じ部類に入るといいます。
 当面の対策としては、「耳に触れずに携帯電話のメールを使うなど、直接電磁波に触れないような使用方法が重要だ」と指摘。なるべく携帯電話本体に触れる時間を短くするよう提案しました。
 携帯電話から出る電磁波が健康に悪影響を及ぼすかどうかの結論は出ていないのが実情で、悪影響があるとする説も因果関係を立証した研究はありません。同研究機関ががんの危険性を指摘したのは、携帯電話の契約者が世界で50億人に上り、確定的な研究結果が判明してから警告するのでは被害が大きくなる恐れがあると判断したためです。
 体から離して携帯を利用することで、人体が浴びる電磁波は非常に小さくなることから、同研究機関は、結論が出るまでの予防的措置として、イヤホンとマイクが一体となったヘッドセットを利用することを勧めています。
 同研究機関のクリストファー・ワイルド博士は、因果関係を巡る結論を出すために「携帯を毎日長時間利用する人の健康状態を長期間かけて調べていくことが重要だ」と訴えています。
 日本で携帯電話の電磁波に詳しい荻野晃也元京都大工学部講師は、「携帯の電磁波による聴神経腫瘍の危険性は以前から指摘されており、予想どおりの調査結果だ。欧米に比べ日本は電磁波への対応が遅れている」とし、「今の時代は携帯がなくては生活できない環境になってきているが、緊急時を除いて特に子供はできるだけ使用を控えたほうがいい。どうしても頻繁に使わないといけない人はイヤホンを使用するといい。携帯の基地局は電磁波が強く出るので、民家など人の集まる場所からは遠ざけるべきだ」とコメントしています。

 2011年6月2日(木)




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