SSブログ

■節電の夏、急激に血糖値が上がるペットボトル症候群に注意 [健康ダイジェスト]

 各地で厳しい暑さになった折、節電のためにエアコンの使用を控えていると、冷たい飲み物をたくさん飲みたくなります。ただし、糖分の多い清涼飲料水を大量に飲み続けていると、水に溶けている糖分は吸収されやすいため、急激に血糖値が上がる「ペットボトル症候群」に陥る危険性があります。
 近年、若年層を中心に患者が年々増えていますが、まだ認知度は低いまま。専門家は、「今年は特に夏場の水分の取り方に気を付けてほしい」と注意を呼び掛けています。
 ペットボトル症候群の正式名称は、「ソフトドリンク(清涼飲料水)・ケトーシス」。継続して大量にジュースなどの清涼飲料水を摂取することで、血糖値が上昇し、血糖値を一定に保つホルモンのインスリンの働きが一時的に低下してしまいます。
 インスリンが欠乏するとブドウ糖をエネルギーとして使えなくなり、脂肪などを分解します。その際に「ケトン体」と呼ばれる代謝成分が増え、血液が酸性に傾きます。「倦怠感があったり、意識がもうろうとしたり、昏睡状態に陥ることがあります」と、大阪府内科医会会長で、ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)の福田正博医師は説明します。
 糖分の過剰摂取で血糖値が上がると、それを薄めようとしてさらに水分を欲して喉が渇く、尿の回数も増える、喉の渇きに任せてさらに甘い飲み物を飲む、という悪循環に陥ります。「危険なのは夏場に中高生が部活動で水代わりに大量に清涼飲料水を飲んだり、毎日2、3リットル飲んでいたりするような場合で、突然倒れることもある」と、福田医師は警告しています。
 インスリンの投与などの治療によって、多くのケースでは症状は比較的早期に治まりますが、注意が必要なのは肥満体型の人。糖尿病予備軍と呼ばれる人達はインスリンの働きが悪く、よりリスクが高まるといいいます。
 患者の多くは10~30歳代の男性。もともと肥満が男性ほど多くなく、人前であまりがぶ飲みしない女性より、男性の方が圧倒的に多くなています。検査で血糖値が高く出た人に事情を聞くと、連日何本もペットボトル飲料を飲むケースが目立つといいます。
 一般的な清涼飲料水は、1リットル当たり100グラム前後の糖分が含まれていると考えられます。角砂糖1個が5グラムとすると、1リットルの清涼飲料水をがぶ飲みすると、角砂糖20個をかじっているのと同じことになります。また、スポーツ飲料やフルーツ果汁の入った野菜ジュースなどにも、糖分は入っています。
 夏場の水分補給には、水やミネラルウォーター、お茶などの、糖分の入っていない飲み物を取ることが勧められます。

 2011年7月12日(火)




nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0