SSブログ

■毎日のコーヒー飲用で死亡リスクが低下 米研究所で40万人調査 [健康ダイジェスト]

 コーヒーを1日2杯以上飲む人は、飲まない人に比べて死亡するリスクが10パーセント以上低いことが、米国立保健研究所(NIH)の大規模追跡調査でわかりました。ただし、がんによる死亡リスクは減りませんでした。
 NIHは1995年から2008年まで14年間に渡り、米国内に住む50~71歳の男性約23万人、女性約17万人を追跡調査。コーヒーをよく飲む人ほど、喫煙や飲酒、肉食を好むなどの習慣があったため、これらの要因を補正しました。
 男性では、全くコーヒーを飲まない人々と比べて、コーヒーの飲用が1日当たりカップ1杯未満の人々の総死亡リスクは1パーセント低下、1日当たり1杯の人々は6パーセント低下、2~3杯の人々は10パーセント低下、4~5杯の人々は12パーセント低下、6杯以上の人々は10パーセント低下しました。
 女性では、同様に1日当たりカップ1杯の人々の死亡リスクは5パーセント低下、2~3杯の人々は13パーセント低下、4〜5杯の人々は16パーセント低下、6杯以上の人々は15パーセント低下しました。
 このコーヒーの飲用の増加による死亡リスクの低下は、心臓病、脳卒中、呼吸器疾患、負傷や事故による死、糖尿病および伝染病が原因の死で観察されました。しかし、がんに関しては、女性のがんの死亡数の低下には関係せず、男性で弱い保護効果がみられるだけでした。
 過去の別の複数の研究で、コーヒーの飲用は心臓病や脳卒中、糖尿病などのリスクの低下に関係することが報告されています。今回の結果は、これまでの研究結果と一致しています。
 コーヒーにはカフェインが含まれる一方、心臓病などのリスクを低くするとされる抗酸化物質やファイトケミカルなどの約千の成分が含まれており、どの成分が死亡リスクを低下させるのかは明らかになっていません。最も研究の進んでいるのはカフェインですが、今回の研究ではカフェイン入りかカフェイン抜きかに関係なく、コーヒーの保護効果は存在しました。
 また、研究者らはコーヒーの抽出方法による成分の変化も死亡リスクに影響を与える可能性があると考えていますが、調査では抽出方法まではわからなかったとのことです。
 NIHの研究者は、「将来的には、コーヒーに含まれる多くの成分を調べ、有効な成分を特定する必要がある」と語っています。
 調査結果は、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表されました。 

 2012年5月31日(木)




nice!(12)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 12

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0