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■乳がんや肺がんなどの発症に関わる遺伝子発見 自治医科大学などの研究チーム [健康ダイジェスト]

 ほとんどの薬剤が効果を示さない一部の乳がんなどの発症に関わる遺伝子を自治医科大学などの研究チームが発見しました。新たな治療薬の開発につながる可能性があると期待されています。
 研究の成果は、米国東部時間2月4日付けで米国科学雑誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」オンライン速報版に掲載されました。
 自治医科大学や東京大学の研究グループは、がんを引き起こす未知の遺伝子を特定するため、骨などにできる「線維肉腫」というがんの細胞からおよそ900個の遺伝子を取り出し、一つ一つ詳しく調べました。
 その結果、「RAC」と呼ばれる遺伝子の一部が変異し、異常なタンパク質が作り出されると、細胞が確実にがん化することが判明しました。
 さらに、変異のあるRAC遺伝子が働かないようにすると、がん細胞が死ぬことを実験で確かめたとしています。
 ほかのがんでも調べたところ、RAC遺伝子の変異は、ほとんどの薬剤が効果を示さない乳がんや肺がん、すい臓がん、悪性黒色腫という皮膚がん、口の中にできる口腔がん、それに慢性骨髄性白血病のそれぞれ一部でも確認できたということです。
 これらのがんは、いずれも治療が難しく、研究チームでは、変異RACタンパク質の機能を抑制する新たな治療薬の開発につながる発見だとしています。
 研究グループの代表を務める自治医科大学の間野博行教授は、「遺伝子変異のある患者を見付け出す診断法の研究を進めるとともに、製薬会社に働き掛けて、さまざまながんの治療薬を開発していきたい」と話しています。

 2013年2月5日(火)




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