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■胆管がん、初の労災認定へ 大阪の印刷会社16人 [健康ダイジェスト]

 全国の印刷会社で従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、発症者が最も多い大阪市中央区の印刷会社「サンヨー・シーワィピー」で働いていた16人(うち死亡7人)について、厚生労働省が労災申請を認める方針を固めたことが20日にわかりました。
 同一の職場で多くの若い従業員が、高齢者に多いとされる胆管がんを発症していることから、業務と発症との関連があると判断しました。胆管がんによる労災認定は初めてとなります。
 今回の問題では、死亡後5年を過ぎて労災申請上の時効が成立した人もいますが、厚労省は時効の起算点についても柔軟に対応する方針。
 通常、労災認定の可否は全国の労働基準監督署で判断します。しかし、胆管がんはアスベスト(石綿)や放射線被曝などと同様に判定が難しいため、厚労省は昨年9月から早期救済を目指し、発症者や遺族から申請された労災認定を判断する専門家の検討会で議論を進めてきました。3月中旬に開く次回の検討会で、業務との関連性や認定を判断する基本的な考え方をまとめ、16人の労災認定を決めます。申請を受けた労基署が認定します。
 厚労省によると、今月12日時点で、印刷会社で働いて胆管がんを発症したとして労災申請があったのは62人(うち死亡38人)。このうち、サンヨー社の元従業員らの申請が16人で最も多くなっています。
 年代別の内訳は40歳代が8人(うち死亡3人)、30歳代が7人(同3人)、20歳代が1人(同1人)で、通常よりも発症年齢が若くなっています。
 サンヨー者は作業場が地下にあり、発症との関連が指摘される印刷機のインキ洗浄剤を大量に使用。換気が不十分で室内の化学物質が高濃度になっていたことが判明しています。胆管がんによる従業員の死者が出る割合が日本人の年齢別死亡率から算出された死亡数と比較して、約2900倍に上ることも指摘されました。
 こうした調査結果などを踏まえ、厚労省の検討会は胆管がんの発症が業務との関連があると判断したとみられます。検討会ではサンヨー社以外の46人(同31人)労災申請についても、個別に議論して判断します.
 胆管がんは、肝臓で作られた胆汁を十二指腸まで運ぶ8センチの細い胆管にできます。多くの場合、回りの組織に染み込むように広がり、腫瘍が目立たないため、発見が難しいという特徴があります。2010年に胆管がんで志望した人は約1万3000人で、その8割は70歳以上。

 2013年2月20日(水)




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