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■ダニ媒介感染症、死者4人に 昨年夏に広島県の男性死亡 [健康ダイジェスト]

 先月、国内で初めて確認されたマダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)で、昨年夏、広島県の成人の男性1人が死亡していたことが国立感染症研究所(東京都新宿区)の検査で新たにわかりました。
 国内での死亡確認は、山口県の女性1人、愛媛、宮崎両県の男性各1人に続き4人目。
 広島県の男性は昨年夏に38度以上の高熱や吐血、下血、血小板と白血球の減少などの症状があり、発症から約10日後に入院先で亡くなりました。
 マダニにかまれた痕跡や発疹はありませんでしたが、血液からウイルスの遺伝子が見付かりました。これまで国内で見付かったウイルスと遺伝子配列が似ており、国内で感染したとみられます。男性に最近の海外渡航歴はありませんでした。
 厚生労働省が1月30日に示した重症熱性血小板減少症候群の患者の要件に該当していたことから、主治医が広島県に連絡。県が2月8日、凍結保存されていた患者の検体を国立感染症研究所に送り、同研究所が18日に重症熱性血小板減少症候群のウイルスと確認しました。
 国立感染症研究所にはこのほか、感染が疑われる9人の患者の血液が19日段階で送られてきていて、検査を進めているということで、国内感染の確認例が増える可能性が高くなっています。
 ウイルスを媒介するマダニは、衣類や寝具など家の中に生息するイエダニとは種類が異なり、国内でも屋外に広く分布しています。
 重症熱性血小板減少症候群を媒介するマダニは春から秋に野外で活動期に入りますが、専門家は「むやみに恐れず、できる範囲の対策で十分だ」と話しています。
 ダニの研究が専門の福井大学の高田伸弘シニアフェローは、「ダニが媒介するヒトの病気はいくつかあるが、重症熱性血小板減少症候群もほかの病気と同じように昔から日本にあったと考えられる。重篤なケースばかり表に出ているが、感染しても発症していない人がかなりいるとみられ、むやみに恐れなくてもいい。生活スタイルを変える必要はなく、できる範囲の対策で十分だ」と話しています。
 そして、農作業や野山に入る際の注意点について、「マダニは特殊な環境ではなく、身近なところに潜んでいることを念頭に置いて、服装はダニが比較的つきにくいナイロン製の衣類にするなど、工夫してほしい。また、ダニが多くいる道の脇の草むらや、やぶなどにむやみに入らないようにし、農作業などから帰った後は入浴して体にダニがついていないか確認してほしい。神経質になりすぎず、あくまでこれまでやってきた範囲のことでかまわない」と指摘しています。

 2013年2月19日(火)




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