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■患者の6割に効果のあるスギ花粉症新薬、保険適用へ [健康ダイジェスト]

 岩手県、宮城県、福島県でもスギ花粉が飛び始め、花粉症患者にはマスクを外せない憂鬱な春の訪れを告げています。しかし、朗報もあります。今春とはいかないものの、6割の患者に効果が期待できる新薬が、近く保険適用される見込みです。
 新薬は、スギ花粉の薄いエキスを口の中から吸収して少しずつ体を慣らし、アレルギー反応を起こさなくして花粉症の根治を目指す舌下免疫療法薬「TOー194SL」。鳥居薬品(東京都中央区)が昨年末に、TOー194SLの製造販売承認を厚生労働省に申請中です。
 一つの全国調査によると、国民のおよそ20パーセントが花粉症に罹患していると考えられており、そのうち約70パーセントはスギ花粉症であると推察されています。
 スギ花粉症に対する治療法の一つである免疫療法は、現在注射薬のみが保険適応となっていますが、高い効果が得られる半面、注射による痛みや副作用、頻繁に通院するなど患者に与える負担が大きく、広く普及していません。
 TOー194SLは、鳥居薬品が製造・販売している注射薬の投与経路の変更として、舌下投与での開発を進めてきたものです。舌下から吸収すると、あごの下の左右にあって、アレルギー反応に深い関係のある免疫機能を持っているリンパ節にエキスが届きやすくなります。
 舌下免疫療法は自宅ででき、通院も月1回程度ですみます。一般的には、開始の3週間は連続して投与し、それ以降は週に1~2回の投与、さらに2~3週間に1回の投与と間隔を広げ、2年間続けます。2年を必要とする治療ですが、早い人では投与開始3週間の治療で効果の出てくる人もいます。
 ただし、人によっては口の中がはれたり、呼吸困難になったりする副作用には、注意が必要。保険が適用された場合、患者の自己負担は年2、3万円程度になるといいます。
 また、舌下免疫療法は特に子供の患者にとって、将来にわたってつらい症状に悩まされなくなり、効果的な治療法になると期待されます。

 2013年3月8日(金)




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