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■運動に薬物治療と同程度の効果 梗塞や心疾患の死亡リスクが減少 [健康ダイジェスト]

 梗塞の患者や心疾患のある人の死亡リスクを減らす上で、運動が一部の薬剤と同程度の効果があるとする英米の研究者らによる論文が1日、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルの電子版で発表されました。
 英ロンドン大学経済政治学院、米ハーバード大学医学部、米スタンフォード大学医学部の研究者らによる共同チームは、複数の研究結果を比較し、冠動脈性心疾患のある人や梗塞の患者、前糖尿病状態や心不全がみられる人に対する運動と薬物治療の効果を調べるために、計33万9274人が参加した無作為比較対照試験の結果305件を分析しました。
 このデータ調査によると、冠動脈性心疾患のある人または前糖尿病の症状を示している人では、運動と薬物治療の効果に統計的に差異は検出されませんでした。しかし、梗塞の患者では、運動のほうが薬物治療よりも効果が高く、逆に心不全の治療では薬物治療のほうが効果がありました。
 現時点ではこの比較に関する情報は不足しているため、研究チームは発見を裏付けるためにさらなる臨床試験を促しています。
 健康と長寿にとって運動は大きな要因の一つですが、多くの研究では運動より薬物治療を中心としたものとなっています。
 研究チームは、「医学研究では、ライフスタイルを改める対策よりも、薬物療法に重きを置くようになっている。また、運動指導のほうがより効果的な治療の選択肢となる可能性がある場合においても、現在の医学文献が薬物使用の選択を臨床医に強いている」と批判しました。
 研究チームはまた、より詳細に判明するまでは、運動を「薬物治療に対する、または平行できる実行可能な代案としてみなすべきだ」と主張しています。
 世界保健機構(WHO)によると、身体不活動(運動不足)によって世界では毎年推計320万人が死亡しており、全世界の死亡例で4番目に多いリスク要因となっています。

 2013年10月3日(木)




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