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■慢性疲労症候群、脳の炎症が関連 理研など発表、治療法開発に期待 [健康ダイジェスト]

 原因不明の疲労が半年以上続く慢性疲労症候群(CFS)の患者の脳では、症状の重い炎症が広い範囲で起きており、脳の機能低下を招いているとみられることを、理化学研究所や大阪市立大などの共同研究グループが突き止め、4日発表しました。
 CFSは、1980年代に米国で初めて報告された原因不明の病気。日本では30万人以上が、この症状を抱えているいると推計されています。
 特効薬はない上、CFSは既存の検査では異常がなく見逃されることがあり、診断指標や治療法の開発に役立つと期待されます。
 共同研究グループの理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター(神戸市)の渡辺恭良センター長は、「うつ病など他の病気と比べる必要があるが、CFS発症と脳内炎症には深い関係があるとみられる」と話しています。
 共同研究グループは、ごく微量の放射線を放つ放射性同位元素を注射して陽電子放射断層撮影(PET)で追跡する「分子イメージング」と呼ばれる手法を活用。脳の炎症が起きた部分で多く作られる「TSPO」というタンパク質の量を、患者9人と健常者10人を対象にPETで調べました。
 すると、患者は健常者の約2倍、炎症の程度が重く、症状が重いほど炎症もひどいことがわかりました。
 認知機能の低下や頭痛など症状の違いによって、炎症が生じる脳の部位も違うこともわかりました。
 大阪市立大の中富康仁博士(疲労医学)は、「患者は怠けているだけなどと偏見にさらされている。客観的指標を示すことで周囲も病気を理解しやすくなる」と指摘しています。

 2014年4月6日(日)




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