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■中国や日本を襲う台風、海面水温の上昇で強大化  イギリスの科学誌で研究発表 [健康ダイジェスト]

 中国、台湾、日本、朝鮮半島を襲う台風は近年の海面水温上昇により勢力が強まってきており、今後さらに激しさを増すとみられるという研究成果が5日、イギリスの科学誌ネイチャー・ジオサイエンスに発表されました。
 科学者らはこれまで、太平洋北西部における台風の強度と頻度の変化を特定するのに苦戦してきました。さらに難しかったのは、それらの変化に地球温暖化が果たす役割を正確に突き止めることでした。
 アメリカを拠点とする執筆者の梅偉氏と謝尚平氏によると、台風研究で最も広く用いられているアメリカ海軍合同台風警報センター(JTWC)と日本の気象庁(JMA)のデータからは相反する傾向が現れていました。
 しかし、入手可能な記録データについて方法論の違いを補正した結果、単一の明確な傾向が見いだされ、「この37年間で、東アジアおよび東南アジアを襲った台風の強度は12~15パーセント増大している」といいます。
 こうした台風強度の増大は海面水温の上昇と関連していることが、データで示されました。海面水温上昇は気候変動に起因する可能性があるものの、これはまだ証明されていません。
 研究チームによると、地球温暖化の原因となる温室効果ガスを人間が排出し続けた場合の海面水温上昇の予測は、「中国本土東部、台湾、日本、朝鮮半島を襲う台風が今後、さらに強度を増すことを示唆している」、「激しい台風によって相当大きな損害が出ることを考えると、これは、この地域の人々や資産に対する脅威が高まることを示している」といいます。
 また、研究チームは、「これら沿岸地域の人口は急速に増大しており、海水面も上昇を続けている」と指摘しました。
 2015年12月、気候変動の進行阻止を目標とする「パリ協定」が採択されました。気候変動は、暴風雨の強大化、干ばつの長期化、海水面上昇による陸地の水没などを引き起こす恐れがあります。
 気候変動の進行阻止は、化石燃料の使用で発生する温室効果ガスの排出量を抑制することで達成されると考えられます。

 2016年9月6日(火)

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