SSブログ

■糖尿病が強く疑われる成人、初めて1000万人に達す 厚労省推計、予備軍も1000万人 [健康ダイジェスト]

 糖尿病が強く疑われる成人男女が全国で約1000万人に上ると推計されることが21日、厚生労働省の「2016年国民健康・栄養調査」で明らかになりました。
 1000万人に達するのは調査開始以来初めてで、厚労省は早期発見や予防につなげるために、いわゆるメタボ健診などを積極的に受診してほしいと呼び掛けています。
 厚労省は、2016年10月から11月にかけて、全国から無作為に抽出した約1万1000人を対象に血液検査を実施しました。
 対象者の血液検査の値から、20歳以上の男女のうち、「糖尿病が強く疑われる」とされた人は男性で16・3%、女性で9・3%に上り、人数にすると推計で男女合わせて約1000万人に上ることがわかりました。これは前回調査の2012年時に比べて50万人多くなり、1997年の調査開始以来初めて1000万人に達しました。
 また、糖尿病の可能性が否定できない「予備群」とされる人も男性で12・2%、女性で12・1%に上り、人数にすると前回調査の2012年時より100万人減ったものの、約1000万人に上ると推計されています。
 一方で、糖尿病が強く疑われる人のうち、現在治療を受けている人の割合は76・6%にとどまっています。
 厚労省によりますと、糖尿病は悪化すると合併症によって失明したり、最悪の場合、死亡したりすることもあり、早期に発見して治療を受けることが重要とされています。しかし、初期の糖尿病は痛みなどの自覚症状がないため病気に気付かない人も多いとみられていて、厚労省は早期発見や予防につなげるため通常の健康診断に加えて、「特定健診」、いわゆるメタボ健診などを積極的に受診してほしいと呼び掛けています。
 メタボ健診は、内臓に脂肪が付いて生活習慣病の危険性が高まるメタボリックシンドロームに着目した健診で、腹部周りの長さの測定や血液検査を行い、病気になる危険性が高い人を見付けます。危険性が高いとされた人は、食事や運動など生活習慣の改善をサポートする「特定保健指導」を受けられます。病気の人を見付けるだけでなく、病気になる手前の段階の人を見付け、健康作りにつなげるのが、メタボ健診の狙いです。 
 2008年度から、40歳から74歳までの人を対象に実施することが、健康保険組合など公的医療保険の運営者に義務付けられています。厚労省によりますと、メタボ健診を受診した人は年々増加しており、2015年度は約2700万人となっています。
 国立健康・栄養研究所の瀧本秀美部長は、「糖尿病のリスクとなる肥満には特に中高年の人がなりやすく、高齢化が進み、この世代の人が増えていることから、糖尿病が強く疑われる人も増加している。特に男性は女性よりも肥満の割合が高く、50歳代から糖尿病が増えてくるので、若いうちからバランスのよい食事や運動を心掛ける必要がある。夜中まで仕事をして夜遅くに食事を取り、朝食を食べないという人も珍しくなく、長時間労働の是正や社員の健康管理など企業側の取り組みも求められる」と話しています。

 2017年9月22日(金)

nice!(13)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 13

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。