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■鼻へのスプレーでインフルエンザ感染予防 国産の経鼻ワクチンを初開発 [健康ダイジェスト]

 鼻にスプレーするだけで、インフルエンザの感染を防ぐ国産の経鼻ワクチンを大阪府吹田市の阪大微生物病研究会が24日までに開発しました。人に予防接種して安全性と有効性を調べる治験が今年7月に終わり、近く国へ承認申請する方針。従来の注射に比べて高い効果が期待できるといいます。
 経鼻ワクチンはすでにアメリカで広く使われていますが、国産品は初。承認されれば、数年後に痛みを伴う注射をしなくても、インフルエンザを予防できる時代がくる可能性があります。
 申請するのは、病原性をなくしたウイルスを利用した不活化ワクチン。細いスプレー容器に入ったワクチンを鼻に差し込んで噴射します。国立感染症研究所で先行して行われた臨床試験では、複数回投与すると、ウイルスを攻撃する抗体が働くことが確認できました。
 従来の注射するワクチンは体内に入ったウイルスによる重症化を防ぐのが目的で、感染は食い止められませんでした。これに対し経鼻ワクチンは、ウイルスが体に入る際に通る気道の粘膜のバリアー機能を高めるため、感染防御ができると考えられています。また、流行したウイルスのタイプが予想と違った場合でも効きやすいとの研究結果もあります。
 アメリカでは毒性を弱めたウイルスを鼻に噴射する生ワクチン「フルミスト」が販売されています。ただ、発熱などの副作用が出る場合もあり、乳幼児や高齢者は使えません。日本での使用は、製薬大手の第一三共が2016年6月に国に承認申請し、審査中となっています。
 これに比べて阪大微生物病研究会が開発したものは、不活化ワクチンのため副作用の恐れが少なくなっています。
 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの長谷川秀樹センター長は、「痛みがなく簡便。お年寄りや乳幼児の使用にも向いている」と話しています。

 2019年11月25日(月)

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