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■新型コロナウイルスの回復者に免疫あるか不明 WHOが見解 [健康ダイジェスト]

 世界保健機関(WHO)は13日、新型コロナウイルスの感染者で回復後に再び陽性になる患者が出ていることについて、回復者に免疫がついているかは不明だとの見解を示しました。次に同じウイルスが侵入した際に病原体を攻撃する抗体が、体内で十分に作られていない可能性があるためです。免疫を持つ人が限られれば、外出制限などの解除が遅れる可能性もあります。
 WHOの感染症専門家、マリア・ファンケルクホーフェ氏は記者会見で、中国の上海市で行われた最近の研究から、「(回復後に)検出できるほどの抗体反応を示さなかった人もいれば、非常に高い反応を示した人もいたことがわかった」と説明しました。抗体の量が少なければ、再び陽性になる恐れがあります。韓国でもいったん回復してから陽性と診断された人が、111人に達しました。
 ファンケルクホーフェ氏は、「回復した患者からのさらなる情報が必要だ」として、データ収集と分析を急ぐ方針を示しました。今のところ免疫の全体像もつかめていないといい、「抗体がどう作用するか深く理解する必要がある」とも話しました。
 回復後に再び新型コロナウイルスにかかった患者について、体内のコロナウイルスが再活性化したのか、新たに感染したのかは不明。WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏も抗体の有効期間はわからないとし、再び陽性になる原因に関して「答えを持っていない」と話しました。
 一般に、いったん感染すれば体内に抗体ができて免疫がつき、再び感染しにくいといわれています。
 こうした前提に基づきアメリカやヨーロッパ各国は今後、抗体検査を本格化させ、感染を経て体にコロナウイルスに対する免疫が備わったかを診る方針です。新型コロナウイルスで2万人以上の死者が出たイタリアでは、すでに当局が北部地域で抗体検査に着手しました。アメリカの国立衛生研究所も、全土で最大1万人の血液サンプルを収集して抗体の有無を検査し、感染歴を調べます。
 厳しい外出制限を導入しているヨーロッパの一部の国はひとまず感染のピークを迎えたとの声が多く、規制の解除のタイミングを見計らっています。各国が抗体検査をするのは、経済活動の再開に役立てられるためで、免疫を確認できれば、外出制限を外すなどの判断の決め手になります。
 ただ、回復後に再び陽性となる人が韓国や日本で出てきたことで、感染しても抗体が十分に作られていない可能性が浮上してきました。コロナウイルスとしては史上初めてパンデミック(世界的な大流行)を引き起こした今回の病原体は、未知な部分を多く持ち合わせています。

 2020年4月14日(火)

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