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■武田薬品、アメリカ製薬の新型コロナワクチンの国内治験を開始 今年後半の供給目指す [健康ダイジェスト]

 武田薬品工業は24日、国内の自社工場でライセンス生産するアメリカのバイオ製薬ノババックスが開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、日本での臨床試験(治験)を始めたと発表しました。
 武田薬品はアメリカのバイオ製薬モデルナ製ワクチンも輸入しますが、自社生産する別のワクチンを手掛けることで安定供給につなげます。今夏以降、日本で承認申請し、今年後半の供給開始を目指します。
 武田薬品は2020年8月にノババックスとの提携を発表しており、200人規模の国内治験を実施し、日本人での安全性や効果を検証。治験結果は、今年後半に出る見込みです。ノババックスから技術移転を受けた上で、光工場(山口県光市)で生産し、年2億5000万回分(1億2500万人分)以上の生産体制を整えます。
 ノババックスは、「組み換えタンパクワクチン」を開発します。ウイルスの遺伝子情報をもとにして、昆虫細胞を使ってワクチンをつくります。すでに海外で最終段階の治験を実施しており、イギリスの治験では89・3%の予防効果が確認されたと発表しました。
 武田薬品はモデルナ製ワクチンの国内治験も、1月21日に始めています。200人規模でワクチンを2回接種しますが、すでに1回目の接種は全員完了しました。
 新型コロナウイルスワクチンを巡っては、日本政府はアメリカのファイザー、イギリスのアストラゼネカ、アメリカのモデルナの3社から供給を受ける契約を結んでいます。アストラゼネカ以外の2社は、海外から全量を日本に輸入します。コロナ禍が長期化した場合に備え、国内生産による安定供給が求められています。

 2021年2月25日(木)

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