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■アメリカで承認のALS治療薬、最終段階の治験で失敗 販売停止検討 [健康ダイジェスト]

 アメリカのバイオベンチャー、アミリックス・ファーマシューティカルズは11日までに、徐々に筋肉を動かすことができなくなる難病、ALS(筋委縮性側索硬化症)治療薬について、最終段階となる第3相臨床試験(治験)が失敗したと発表しました。今後8週間以内に販売停止するかを決めると明らかにしました。
 アミリックスは当初、経口薬「レリブリオ」はALSの進行を遅らせて、患者の寿命を約10カ月延ばせるとしていました。同社はレリブリオのアメリカでの価格を1年間で15万8000ドル(約2300万円)に設定しています。
 同治療薬は2022年9月に、アメリカ食品医薬品局(FDA)から条件付きで販売できる「迅速承認」を受けていました。第2相治験のデータをもとに承認されたため、効果が不明なまま承認されました。FDAは当時、不明点が残る中でも承認したことについて「ALSは深刻でかつ命を脅かす病気であり、治療法が不足しているため、このレベルの不確実性は許容範囲にある」と説明していました。
 FDAによると、アメリカ国内で年間約5000人がALSと診断され、2万人ほどの患者がいます。多くの場合、患者は呼吸不全となり、症状が出てから3〜5年の間に死亡してしまいます。

 2024年3月12日(火)

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