SSブログ

■がん免疫薬「オプジーボ」、投与前に血液で効き目を予測 近畿大や京大 [健康ダイジェスト]

 近畿大学の林秀敏主任教授や京都大学の本庶佑特別教授らの研究チームは2日、がん免疫薬「オプジーボ」などの効果を投与前に予測する方法を見付けたと発表しました。肺がん患者の血液中の分子を調べることで高精度に予測できます。効果が見込めない患者への投与を控えれば副作用の発生を防げ、医療費も削減できます。
 治療が難しいがんの中には、免疫細胞が持つ分子の「PDー1」や「CTLA−4」に結合して自らに対する攻撃にブレーキをかけるものがいます。オプジーボはPDー1にくっつくことでがんと免疫細胞の結合を防ぎ、免疫が正常に働けるようにします。肺がんや胃がんに使うものの、効果が長く続く患者は1〜2割と少なく、約半数は効果が出ずに強い副作用だけが出ます。
 研究チームは肺がんの8〜9割を占める非小細胞肺がんで50人の患者の血液を事前に採取し、オプジーボを投与しました。血液中の分子の量と治療効果の関係を調べると、PDー1やCTLA−4が少ない患者ほど効果が高くなりました。
 がん細胞が持つ「PDーL1」という分子の量を調べて効果を予測する手法もあるものの、精度が低く、血液の分析と組み合わせることで精度を高められます。
 PDー1などの分子は、攻撃や増殖の能力が低下した免疫細胞で増えます。こうした細胞が壊れると血中に分子が出てくるとみられます。血中の分子が多い人は弱った免疫細胞が多く、がん免疫薬が効きにくい可能性があります。今後、多数の患者で性能を確かめて実用化を目指します。
 シスメックスとの共同研究で、成果をまとめた論文が2日、国際医学誌に掲載されました。

 2024年4月3日(水)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。