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■病気 特発性心筋症 [病気(と)]

[位置情報]心臓の筋肉の疾患で、原因が不明なもの
 特発性心筋症とは、原因または原因との関連が不明な心筋の疾患。原発性心筋症とも呼びます。
 原因の明らかな心筋異常であるリウマチ性心疾患、心奇形、高血圧性心疾患、虚血性心疾患、内分泌性心疾患、貧血、肺性心などは、特発性心筋症から除外されます。同時に、特定心筋疾患、すなわち、全身疾患の一部として心筋病変を示す心筋炎や、ある疾患に伴う心筋疾患なども除きます。
 特発性心筋症はその形態や機能異常の特徴から、肥大型心筋症と拡張型心筋症の二つの型に分けられます。
 肥大型心筋症は、左心室心筋の異常肥大が特徴です。肥大が心室中隔の上部で著しい場合には、左心室の流出路の狭窄(きょうさく)を生じるものがあり、これを閉塞(へいそく)性肥大型心筋症と呼びます。狭窄の生じないものは、非閉塞性肥大型心筋症と呼びます。
 また、この肥大型心筋症では心室中隔の異常肥大が左心室自由壁に比べて著しいことが一般的なため、非対称性中隔肥大と呼ばれることもあります。
 片や、拡張型心筋症は、心室の拡張が著しく、心室の収縮性が低下して、心臓のポンプとしての機能が十分に果たせないことが特徴です。
 症状としては、非閉塞性肥大型心筋症では、動悸(どうき)、呼吸困難、胸部圧迫感、胸痛などが自覚症状として現れます。閉塞性肥大型心筋症では、さらにめまい、あるいは失神が加わります。
 失神の多くは運動時に起こりますが、運動をすると安静時よりも心臓が強く収縮するため、左心室の流出路の閉塞を強めるためと考えられます。重い場合には、運動中に急死することもあります。多くみられるのは、若年者で家族歴に急死例のある人。
 拡張型心筋症の症状としては、呼吸困難、動悸、疲労、むくみ、不整脈、胸部圧迫感などがみられますが、心臓の収縮力の低下によるものと考えられます。
[位置情報]特発性心筋症の検査と診断と治療
 特発性心筋症の診断は、症状、身体所見、各種検査、特に心エコー所見によります。
 肥大型心筋症の治療では、心臓が強く収縮して流出路が閉塞するのを防ぐために、心臓の筋肉の収縮力を抑えるβ(ベータ)遮断剤が有効です。しかし、この薬も急死を予防できるものではありません。日常生活では自覚症状のない軽症例でも、運動中の急死が起こりますから、急激な運動は避けます。カルシウム拮抗(きっこう)剤も、β遮断剤と同様に有効であると見なされています。
 拡張型心筋症では一般的に、長期間に渡る安静と減塩食、水分摂取制限が必要です。また、心収縮力の低下に対しては通常、強心薬のジギタリス、利尿剤、降圧剤の一種のACE阻害剤の三つが使用され、症例によってはβ遮断剤が有効なこともあります。すべての薬剤が無効な場合には、心臓移植が検討されます。
 拡張型心筋症で多く出現する頻拍性不整脈に対しては、抗不整脈薬が必要となります。しかしながら、心筋収縮力の低下している拡張型心筋症では、抗不整脈薬の使用で、さらに収縮力を低下させることは不利であるため、使用には十分な注意が必要。
 また、心房と心室の間の刺激伝導が完全に途絶えた状態になるなどの徐拍性不整脈には、ペースメーカーの植え込みによる治療が行われます。

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■病気 特発性脱疽(バージャー病) [病気(と)]

[足]手足の指の動脈が詰まって、指が腐ってくる疾患
 特発性脱疽(だっそ)とは、手足の爪(つめ)の周りや指の間に、治りにくい傷ができて、ひどくなると足の指が腐ってくる疾患。最初に報告者したアメリカ人の名前からバージャー病とも、閉塞(へいそく)性血栓血管炎とも呼ばれます。
 体の組織の一部が生活力を失う状態を壊疽(えそ)または脱疽といいますが、このような病変が手足の指に起こるのは動脈が詰まるためです。特に膝(ひざ)から下の足と腕の動脈が、原因不明の炎症によって血管の壁が厚くなり、血流障害ができるために、そこで血液が固まり、詰まってきます。
 原因は不明ですが、発症には喫煙が深く関係していて、たばこをやめると疾患が進行しない特徴があります。一説によると、原因は口腔内の細菌、特に歯周病菌によるという可能性が指摘されています。発症者数は、日本国内で推定約1万人。男女比は10対1と男性が多く、20〜40歳代を中心に発症しています。
 症状としては、膝の下の血管が詰まった場合、足先が腐ってきます。ほとんどの場合、両方の足先に病変が出現します。腕の動脈が詰まれば、手の指に壊疽が出現します。
 壊疽は血管に閉塞性の病変が起きた後、数年間この閉塞に近い状態が続いた場合に起こるので、特発性脱疽の始まりの血管炎では、指先のしびれ感、冷感として自覚されます。進行すると、長い距離を歩くと痛みが起こるようになり、休息しながら歩くようになる間欠性跛行(はこう)を生じます。さらに進行すると、手足の静脈にも炎症を起こし、静脈に沿って赤く腫(は)れ、安静にしていても激しく痛み、壊疽の状態となります。
 動脈硬化によって下肢の動脈が詰まる閉塞性動脈硬化症も、特発性脱疽と同じような症状を来しますが、閉塞性動脈硬化症は高齢者に多く、40歳以下の青年や壮年にはほとんど発症していません。
[足]特発性脱疽の検査と診断と治療
 検査をすると、血管が閉塞した部位より先の動脈は、拍動が触れなくなります。四肢の血圧から足関節/上腕血圧比を測ることにより、下肢虚血の重症度の判定に役立ちます。確定診断には、血管造影検査が必要になります。血液検査では、特徴的な所見はありません。
 壊疽、脱疽というと、すぐに手足の切断を思い浮かべる人が多いようですが、傷が治りにくくても、疾患が指先などに限られている間は治療が可能です。
 薬物療法としては、血液の循環を改善して血栓を予防するために、血管拡張薬や抗血小板薬が用いられます。重症例に対しては、多くの場合、詰まっている動脈を元通りに開通させることは不可能ですが、閉塞している部位の状態によって可能であれば、バイパス手術などの血行再建を行います。
 バイパス手術が適さない場合は、交感神経を切除することによって、末梢(まっしょう)血管を拡張させ、血流をよくすることを目的に交感神経節ブロックが行われています。足の場合には腰の交感神経、手の場合には胸の交感神経を手術で切除します。壊疽が進行して各種の治療が無効な場合には、手足の切断が必要になります。
 治療後の生活上の注意としては、手足の保温と清潔を心掛けます。傷を付けると、壊疽の再発の引き金となりますので、靴下を履く、靴擦れを起こさないように大きめの靴を履くなど、注意が必要です。散歩などの適度な運動は、お勧めです。また、この特発性脱疽はたばこを吸う人の発症率が高いので、禁煙を守ることも必要です。
 発症した人のうち、多くは動脈の病巣は詰まったままの状態で、血行再建のバイパス手術などができるのはごく少数です。しかしながら、日ごろの注意をよく守れば、疾患の進行を食い止め、再発を減らすことができます。直接、生命に関係するような大切な臓器である心臓、脳、内臓などの動脈が侵されることはありません。予後も同年代の健常者と変わりありませんが、手足の切断を必要とすることもあり、生活の質(QOL)が脅かされることは否めません。

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■病気 突発性難聴 [病気(と)]

[耳]突然、発生する内耳性の難聴
 ある日、突然に起こる内耳性の難聴で、最近増えている病気です。いつ、どこで起きたか、自覚できることが多いほどです。片方の耳だけに発症するケースが多く、耳鳴りや、めまいを伴うこともしばしばあります。
 原因は不明。疑われているのは、ウイルス感染や、内耳の血流の循環障害などです。
 早く治療すれば、治る場合が多いようです。高度の難聴が起きたり、めまいを伴う場合には、難聴の回復はむずかしいのですが、メニエール病のように発作を繰り返すことはありません。
 医師による治療では、血管拡張剤、ビタミン剤、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンのステロイド剤の投与などが行われています。

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■病気 ドライアイ [病気(と)]

[TV]涙の減少によって生じる障害
 テレビ、パソコンなどに取り囲まれて、目が酷使されてしまう現代社会では、「目が疲れやすい」、「何となく目に不快感がある」という人が、確実に増えています。視覚を担う目に不快感や違和感が生じれば、仕事や勉強を始めとした日常生活で、大変な不便を感じてしまいます。
 このような疲れ目などの原因として最近、注目を集めているのが、目の乾き、すなわちドライアイです。
 あなたの目の不快感も、目を使いすぎたせいばかりでなく、実はドライアイが原因かもしれません。ドライアイは自分では気が付きにくく、「何となく目が疲れるわ」といった症状で病院や診療所に行き、医師から指摘される人が多いのです。
 簡単にいえば、ドライアイとは、涙液、すなわち涙の減少によって目が乾き、表面に障害を生じる疾患です。涙が減少すると涙の役割が低下し、乾きのために角膜が傷付きます。重症になると、角膜の表面に無数の傷が付きます。
 我が国ではドライアイの疾患を持つ人が多く、潜在患者は800万人いるともいわれています。放置しておくと眼病のもとになるので、早めに専門医に診察してもらうのが、お勧めです。
 専門医によるドライアイの検査では、シルマー試験紙という目盛りの付いた細い紙を下まぶたに挟んで、涙の染みる量を測定するシルマーテストを行います。このほか、ローズベンガル試験、蛍光色素試験で涙の分泌低下を調べます。 
[TV]目は、なぜ乾いてしまうのか
 涙腺から分泌される涙は、泣く時以外にも少しずつ出されており、目の表面の保護や、栄養分・酸素の供給、ゴミ・細菌の侵入防止といった働きをしています。
 この涙が乾いてくると、眼球の前面を覆う透明な膜である角膜の上に、ドライスポットと呼ばれる穴のような物が、開いてしまいます。通常であれば、そこをすぐ涙が覆い、やがて穴はふさがっていくのですが、ある一定量以上に涙が減り続けると穴は残ったままとなり、最も傷付きやすい角膜が露出して障害が生じるのが、ドライアイなのです。
 ドライアイの主な原因を挙げると、
1)涙の質・量の低下をきたす場合:シェーグレン症候群などの涙が減少する病気、あるいは加齢、夜間作業、大きなストレス、降圧剤や精神安定剤などの服用の影響で涙の質が低下したり、量が少なくなることが、ドライアイの原因になります。
2)涙が蒸発しやすい・まばたきが少ない場合:エアコンなどの影響で部屋が乾燥している環境、あるいは、まばたきの少なさ、コンタクトレンズの装着、アレルギー性結膜炎の罹患、パソコン・テレビの見すぎ、目の酷使などが、ドライアイの原因になります。
 ちなみに、私たちの目全体に涙をゆきわたらせてくれるのが、まばたきなのですが、パソコンなどを凝視すると、まばたきの回数は通常の1/4にもなります。
 下の項目で、長期にわたって当てはまるものが5つ以上あれば、要注意!
1.目が疲れやすい      8.何もしていないのに涙が出る
2.目やにが多く出る     9.視界がかすむ
3.目がゴロゴロする     10.何となく目がかゆい
4.目が乾いた感じがする   11.光がまぶしく感じる
5.重たい感じがする     12.なぜか目が赤い
6.何となく目に不快感がある 13.涙が出ない 
7.目が痛い         14.悲しい時でも涙が出ない 
[TV]目を乾燥させないための対処法
 ドライアイによって、目が疲れたりするだけでなく、肩が凝ったり、頭痛を引き起こしたりと、体に変調をきたします。集中力も当然低下し、仕事や勉強の能率は落ちます。
 ドライアイを予防したり、進行させないための基本は、目を乾燥させないことです。そのためのケアの一部を紹介します。「乾いているな」と感じる方は、お試しを。
目薬を上手に使う
 目を乾燥させないためには、やはり目薬が手ごろ。この目薬にもいろいろな種類がありますが、いちばんいいのは眼科で処方してもらう目薬です。市販されている目薬を使う場合には、防腐剤が入っていないものを選ぶよう注意しましょう。
 目薬は通常、開封した後に非常に細菌感染を起こしやすい構造になっていて、カビが増殖しやすいために、防腐剤が入っていることが多いのです。目薬を使用した時に「目に染みる」と感じるのは、防腐剤のせいです。
 ドライアイの場合には、目の表面に傷が付いていることが多く、また防腐剤を洗い流すだけの涙が足りないために、悪影響を及ぼす恐れもあります。よって、防腐剤が入っていないかどうかを確認して購入し、開封後は早めに使い切るようにしましょう。
 病院、診療所での治療においても目薬が有効で、ドライアイ用の防腐剤を抜いた目薬や人工涙液などを使用します。目の乾燥のひどい患者さんに対しては、涙の排水口である涙点を小さなシリコンプラグや手術でふさぐ方法もあるので、専門医に相談しましょう。
何よりリラックスを
 涙腺は、リラックスした時に優位になる副交感神経によってコントロールされています。従って、くつろぐことで涙がより多く出ます。
 逆に、緊張していては目が乾きます。車で出掛ける時などは、余裕あるドライビングをしたいもの。運転中は無意識に緊張が高まり、まばたきの回数も減少し、さらに目が乾きます。風が目に直接当たるのも、避けましょう。
 冷暖房の効いている部屋では、エアコンの風が直接当たらないようにしましょう。目が乾きやすい人は、加湿器やぬれタオルを干すなどして保湿に注意すればよいでしょう。 
できればコンタクトレンズの使用を避ける
 ドライアイの初期の場合、コンタクトレンズを使うこともできますが、基本的には勧められません。本来、目には常に新鮮な涙が供給されていなければならないのに、コンタクトで角膜にフタをした状態では、まばたきによる涙の交換率がハードで約20%、ソフトでは2~3%にも低下してしまう、と見なされています。
 コンタクトレンズ使用者は、防腐剤抜きの人工涙液タイプの目薬を使うように注意しましょう。保湿成分のヒアルロン酸入りの目薬も出ています。また、目を温めることでもドライアイが改善します。 
ドライアイ用眼鏡を使用する
 顔と眼鏡の透き間を、プラスチックのカバーで覆ったものや、水を含ませるスポンジが内側についた物もあります。「たかがカバー?」と侮るなかれ、スキーのゴーグルのようなものをつけると涙が蒸発しないのでよいとされている通り、かなりの効果があります。ゴミや花粉も防ぐことができます。外出用のほか、パソコン用としてもよいでしょう。
たばこの煙を避ける
 たばこの煙もドライアイの大敵! 吸っている人がいた場合は、その煙が自分の目に入らないように気を付けましょう。目は煙の粒子を洗い流そうとしますが、ドライアイの人には相当の負担となります。自分が吸っている人は、この際、禁煙してみてはいかがですか。
パソコン作業には工夫を
 パソコンの作業では、1時間したら10分間の休憩が必要で、作業中はまばたきを意識的に増やしましょう。正常では、まばたきは1分間に20回前後です。パソコンのモニターの位置を低くして、目線を下向きにするだけでも、涙の蒸発と目の乾燥が防げます。
 私たち人間は、夜になると涙の出る量が少なくなり、朝にはカラカラ状態になっています。頭や体は起きていても、「目が開けられない!」という事態もあり得ます。このような時、無理をして開けると角膜に傷が付きます。目薬をさすなどするようにしましょう。

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