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■メタボな子供は減少、視力の悪化は続く 文科省保健調査 [健康ダイジェスト]

 メタボな子供は減少したが、身長はこれ以上伸びず、視力低下に悩む子供が増加。文部科学省が9日に公表した平成22年度の学校保健統計調査の速報値で、子供達のそんな健康や発育状態の傾向が示されました。
 身長はこの10年は頭打ちとなる一方、健康志向で太りすぎへの気配りは広がったようです。視力の低下には歯止めがかからず、携帯電話の普及といった生活の変化への対策の遅れも映し出されました。
 調査は昭和23年度から行われ、今回は4~6月、5~17歳の幼稚園児と小中高生を対象に実施。身長、体重は約70万人、視力などは約335万人を抽出調査しました。
 肥満傾向の子供は、平成13年度前後をピークに減少が続いています。平成18年度と22年度で比べると、全体に占める割合は9歳は9.70→8.30パーセント、12歳は11.73→9.98パーセント、15歳は11.98→10.52パーセントに減少。平均体重も、大半の年代が前年度より減少か横ばいでした。食べすぎの制限や運動習慣を取り入れる家庭、学校が広がった影響もあるとみられます。
 身長も、男子は前年度と比べて全年齢で減少か横ばいで、増加した年齢がなかったのは初めて。12歳男子の平均身長は152.4センチ、発育がほぼ止まる17歳男子の平均身長は170・7センチ。女子も13歳と17歳が0・1センチ伸びたのを除くと減少か横ばい。12歳女子の平均身長は151.9センチ、17歳女子の平均身長は158・0センチでした。
 身長は戦後、栄養状態の改善から一貫して伸びてきましたが、平成12年前後から横ばいになっています。文科省は、「食生活などの環境も安定し、日本人の平均身長は頭打ちになりつつある」と推測しています。
 また、高校生の足の長さを調べたところ、親の世代より短いこともわかりました。高校生男子の平均身長から座高を引いた足の長さの割合は、15歳と16歳で46・3パーセント、17歳で46・2パーセント。30年前の昭和55年度と比べ15歳で0・3ポイント、16歳と17歳で0・4ポイント減少していました。女子の15~17歳も0・1~0・2ポイント減っていました。スタイルがいいといわれてきた最近の高校生だけに、文科省は「短足化は意外な結果」と驚いています。
 一方、視力低下やぜんそくに悩む子供達は増加しています。裸眼視力0・3未満の割合は小学校が7・55パーセント、中学校が22・25パーセントで、この5年でそれぞれ1・8ポイント、2・6ポイント増。小学校は過去最悪の割合でした。 裸眼視力1・0未満の割合も小学校が29・91パーセント、中学校が52・73パーセントで、いずれも過去最悪の割合でした。文科省は、「テレビやゲームなど近くでものを見る機会が増えている」と分析しています。
 ぜんそくを患っている割合は幼稚園で前年度に比べ0・6ポイント増の2・75パーセント、小学校で0・2ポイント増の4・19パーセント、高校で0・2ポイント増の2・08パーセントといずれも過去最悪。中学校も前年度より増加し、3・02パーセントでした。文科省は、「ハウスダストなどが原因ではないか」と分析しています。
 虫歯では改善がみられ、12歳の永久歯の虫歯は1人当たり1・29本で、過去最少を更新しました。調査を始めた昭和59度の4・75本と比べて約4分の1で、 文科省は「学校での歯磨き指導が徹底されてきた効果」と分析しています。

 2010年12月11日(土)




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