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■インフル薬、妊婦に異常なし 妊産婦死亡の3割は羊水塞栓症 [健康ダイジェスト]

 日本産科婦人科学会(日産婦)は11日、新型の豚インフルエンザに感染した妊婦に抗インフルエンザ薬を使っても問題はないと発表しました。
 抗インフルエンザ薬のタミフルとリレンザを使った場合、お産と胎児にどんな影響があるかを分析する全国調査で、治療薬が原因とみられる異常はなかったといいます。日産婦は引き続き、インフルエンザに感染した妊婦は48時間以内に抗インフルエンザ薬を使うよう推奨していきます。
 日産婦は日本産婦人科医会の協力を得て、昨年5月以降に妊娠した妊婦約80万人を対象に調査。治療薬の使用の詳細がわかっている162 人のうち、特に薬物などが胎児に影響を与えやすい妊娠4~12週で治療薬を使った妊婦は30人いました。うち2人が妊娠6週目で流産、1人が妊娠36週で早産になりましたが、発生頻度は通常の妊婦と同じでした。
 一方、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)を中心とした妊産婦死亡の症例評価委員会の調査で、羊水成分が血液中に混入して血管が詰まる羊水塞栓症が、死亡28例のうち約3割に当たる10例を占め、最多だったことが11日、判明しました。
 羊水塞栓症は、発症率は2万~3万人に1人と極めて低いものの、死亡率は6~8割と非常に高く、低血圧や呼吸不全を起こしてショック状態に陥ります。血液中に混入した羊水が肺の動脈を詰まらせると考えられていましたが、子宮の血管を詰まらせ異常出血を引き起こするケースが多いことも、判明しました。
 日本産婦人科医会から集めた1月以降の妊産婦死亡35例のうち、28例を詳細に検討した結果、羊水塞栓症に次いで多かったのは出産時の出血が原因の産科出血で、脳出血も1例ありました。委員会は、羊水塞栓症を念頭において血液検査や子宮検査をするなどの提言を作成しており、全国の産科医らに呼び掛けるといいます。

 2010年12月12日(日)




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