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■世界初、秋田大が急性膵炎遺伝子特定 治療・予防法開発に期待 [健康ダイジェスト]

 重症化すると治療が難しく、致死率が6割に達する急性膵(すい)炎の発症に関わる遺伝子を、秋田大の真嶋浩聡講師、大西洋英教授らの研究チームがマウスを使った実験で特定し、2日付の米医学誌に発表しました。
 大西教授によると、この遺伝子が異常を来すと急性膵炎を発症するといいます。原因遺伝子の特定は世界で初めて。
 急性膵炎は飲酒や胆石が主な原因とされ、重症化した場合、多臓器不全や敗血症を引き起こします。原因遺伝子の特定により、治療法や予防法の開発が期待できそうです。
 研究チームは、免疫機能を調整する遺伝子「インターフェロン抑制因子2」に着目。このインターフェロン抑制因子2が欠落したマウスを作って解析したところ、本来膵臓から外部に分泌される消化酵素が排出されずに膵臓を痛め、初期の急性膵炎と同じ症状になることを突き止めました。
 急性膵炎は膵液中の消化酵素の働きが異常に高まって、自己の膵臓組織を消化してしまうために起こると考えられています。これを自己消化といいますが、ほかの病気にはみられない現象です。
 また、このインターフェロン抑制因子2が膵臓だけに作用し、他の臓器に影響がないこともマウスを使った実験で判明。治療に活用した際に、副作用の抑制が期待できるといいます。
 大西教授は、「急性膵炎に対する効果的な治療法は確立されていない。異常を来した遺伝子に作用する薬の開発など、新しい治療法が考えられると思う」と話しました。
 厚生労働省では、原因不明の難病の一種で、難病対策推進の調査研究の対象となる特定疾患に、重症急性膵炎を指定しています。発症頻度は男性が女性の2倍で、男性では30~60歳代に多くみられ、女性では50~70歳代に発症しやすい傾向がみられます。

 2011年9月3日(土)




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