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■ED薬、偽造品に注意 インターネットネット購入で健康被害 [健康ダイジェスト]

 男性のED(勃起不全)治療薬は、医療機関を受診する抵抗感からインターネットなどを通じて購入されるケースが多くみられます。しかし、正規の流通ルート以外での購入には、偽造品による健康被害の危険が潜んでいます。
 国内でED治療薬を製造・販売するファイザー、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリーの4社が今年実施した合同調査では、インターネット購入者の大半が偽造品の横行を認識しながら、9割の人が「自分が買った薬は本物だと思う」と回答し、「自分だけは大丈夫」という甘い考えが浮き彫りになりました。
 偽造品のリスクに対しての認識も低く、副作用が出ても放置するなど、健康被害の原因ともいえるような利用実態が明らかになっています。
 合同調査は、ED治療薬をネットで購入した経験がある276人と、医療機関を受診してED治療薬を購入した経験がある288人、計564人を対象に実施。
 ネット上にED治療薬の偽造品が出回っていると思うか尋ねたところ、ネット購入者の97・5パーセント(269人)、医療機関受診者の97・2パーセント(280人)が「はい」と回答し、認識に差はみられませんでした。
 出回っている偽造品の割合については、医療機関受診者の73・6パーセント(212人)が半分以上を偽造品だと考えているのに対して、ネット購入者では52・5パーセント(145人)にとどまっており、認識に差がみられました。
 また、ED治療薬の偽造品と本物を区別できると思うか尋ねたところ、ネット購入者の75・4パーセント(208人)、医療機関受診者の95・1パーセント(274人)が「区別できない」と回答しました。多くの人が識別の困難さを認識している一方で、ネット購入者の24・6パーセント(68人)、4人に1人は「区別できる」と回答しました。
 実際には、流通しているED治療薬の偽造品は外観で識別することは極めて困難なものが多く、一部のネット購入者の中には自分で偽造品を区別できるという誤った認識が浸透している状況がみてとれます。
 さらに、ネット購入者に対して、直近で自身が購入したED治療薬が本物だと思うか尋ねたところ、87・7パーセント(242人)が「はい」と回答しました。ネット上に偽造品が出回っていることを認識しながらも、そのほとんどが自分の購入しているED治療薬は本物と考えており、自身が購入しているサイトの安全性に対して過信している状況がうかがえます。
 偽造品が持つリスクに対する認識を尋ねたところ、「健康被害が出る可能性がある」に対して、医療機関受診者の87・9パーセント(253人)が「そう思う」と回答した一方で、ネット購入者では半数以下の48・6パーセント(134人)と、健康被害のリスクを十分に自覚せずに治療薬を使用している状況がわかりました。
 ネットで購入したED治療薬を使用して副作用と思われる症状が出た経験があるか尋ねたところ、症状が出たことがあるネット購入者は42・8パーセント(118人)に上りました。また、その際の対応を尋ねたところ、9割が「ほっておいた」と回答しました。
 今回の調査結果について、昭和大学藤が丘病院(神奈川県横浜市)泌尿器科の佐々木春明准教授は、「リスクに対する認識が甘い」と分析。「EDは加齢とともに誰にでも起こる疾患で、恥ずかしいものではない。医療機関を受診して、自分の症状に合った治療を受けることが最も重要だ」と話しています。
 佐々木准教授によると、海外では偽造ED治療薬に血糖降下剤が含まれていたために、服用した人が低血糖による意識障害を起こし、死亡する事件も発生しています。「薬の成分は一体何なのか、特定できない不純物が非常に多い。内容物がわからないと、副作用が出ても適切な処置ができず、重症化する危険がある」と警告しています。

 2011年9月18日(日)




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