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■「茶のしずく石鹸」発症者569人に 日本アレルギー学会が受診を呼び掛け [健康ダイジェスト]

 せっけん製造販売会社「悠香」(福岡県)が販売した「茶のしずく石鹸(せっけん)」の旧商品によるアレルギー問題で、日本アレルギー学会は25日、東京都内で会見し、発症の報告が569人になったと発表しました。「異常な事態」として、軽く治まった場合でも安心せずに、皮膚科の専門医を受診するよう注意を呼び掛けました。
 同学会によると、569人は医師にアレルギーと診断されたケースで、今月4日までの情報を悠香から提供されました。
 厚生労働省には10月17日時点で、発症者が471人に上り、うち66人は救急搬送や入院が必要な重篤な症例であったと悠香から報告されていました。2週間あまりの間に、発症者が約100人増えたことになります。
 悠香の集計とは別に、日本アレルギー学会に設けられた特別委員会が集計したところ、旧製品に含まれる小麦由来成分「グルパール19S」が原因でアレルギーを発症したと六つの病院が確定診断した222人のうち、血圧が低下するなど特に重症化した例が3~5割に上りました。強いかゆみや呼吸困難などは7割以上、まぶたのはれが5割以上でみられました。
 発症者はもともと小麦アレルギーの体質ではありませんでしたが、グルパール19Sが皮膚を通して体内に入り、小麦由来成分に反応する抗体ができました。旧製品を使っただけでは発症しにくいものの、パンやパスタなど小麦を原料とする食品を食べることなどで反応が促され、発症したと考えられるといいます。全身のじんましんや呼吸困難などの重い症状が突然出る割合が高く、旧製品が原因と気付きにくいとしています。
 グルパール19Sは小麦のたんぱく質を薬剤などで分解した成分で、保湿作用があり、毛髪のトリートメントなどに使われました。厚生労働省によると、茶のしずく石鹸など同成分を含む35製品が自主回収されており、現在は製造されていません。
 学会特別委の松永佳世子委員長(藤田保健衛生大教授)は、「化粧品でこれほど大規模なアレルギーが発症した例はない。症状の出ていない人も、心配ならばアレルギーの有無を調べる検査を受けたほうがよい」と述べました。
 同学会のウェブサイト(http://www.jsaweb.jp/)には、検査を受けられる全国の病院が掲載されています。

 2011年11月26日(土)




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