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■猛威のインフルエンザ 感染の機会を減らし、流行の拡大を防ぐ工夫を [健康ダイジェスト]

 インフルエンザが猛威を奮っています。患者の報告が比較的少なかった首都圏でも、東京都と神奈川県が警報を発令するなど一気に広がっており、学級閉鎖を行う小中学校も増えています。
 国立感染症研究所によると、1月29日までの1週間で全国約5000の定点医療機関からの患者報告数が1医療機関当たり35・95人となり、3週連続して全都道府県で患者報告数が増加している状態で、すでに警報レベルの30人を超え、人口の多い首都圏や近畿圏ではさらに拡大する恐れもあります。
 今シーズンの流行の中心はA香港型ウイルスで、患者の9割からウイルスが検出されており、その患者6割超は14歳以下といいます。1968年に香港を中心に大流行したことから名付けられたA香港型ウイルスはほかのウイルスに比べて、乳幼児や高齢者を中心に重症化しやすいといわれています。通常は約1週間で軽快しますが、重症化すると子供はまれに急性脳症を、高齢者や免疫力が低下している人は肺炎を起こし、死に至ることもあります。
 日本では過去5年ほどA香港型の大きな流行がなく、とりわけワクチンの予防接種を受けていない5歳以下の乳幼児には免疫がないので、注意する必要があります。
 ワクチンを接種しておくと重症化を防ぐのに有効とされるものの、ウイルスの侵入を防ぐことはできないので、かからなくなるわけではありません。接種から効果が現れるまで通常約2週間程度かかり、その後は約5カ月間に渡って効果が持続しますが、まだ打っていない人の当面の対策には間に合いません。
 飛沫や接触で感染するため、こまめに手洗いをする、人込みはできるだけ避ける、外出時にはマスクをするといった予防策で感染の機会を減らすことが大切です。のどの粘膜の防御機能が低下しないよう加湿器などを使って、適切な50~60パーセントの湿度を保つことも効果的。体の抵抗力を高めるため、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心掛けることも大切です。
 また、急な発熱や体がだるいといった症状がある人は、早めに医療機関で診てもらえば、適切な治療が受けられます。無理をせず仕事を休むなど、休養を取ることも重要で、本人の苦痛を和らげるだけでなく、職場や通勤の電車の中で、他の人に感染する機会を減らし、結果として流行の拡大を防ぐことにもなるからです。
 やむを得ず外出したとしても、咳やくしゃみをする時にはハンカチや衣服の袖で口を押さえるといった咳エチケットは守りたいもの。手のひらで直接、口を押さえ、ウイルスの付いた手で他のところに触ると、かえって感染を広げてしまうので、注意する必要があります。
 病院などの施設には、体が弱っていたり、高齢、年少といった、インフルエンザによって重症化するリスクが高い人が多いため、見舞いに行こうとする人が熱やせきが出るなど、具合が悪ければ、控えるべきです。周囲にインフルエンザ患者がいる場合も、自分には症状が出ていなくても、すでに感染していて、潜伏期の可能性があるので同様です。

 2012年2月5日(日)




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