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■カリフォルニア州でBSE感染牛、米で6年ぶり4例目 輸入規制緩和に影響も [健康ダイジェスト]

 米農務省は24日、カリフォルニア州の中部で、乳牛1頭がBSE(牛海綿状脳症)に感染していることが確認されたと発表しました。米国内でのBSE感染牛の発見は2006年3月以来、約6年ぶりで、4例目。
 日本市場での米国産牛肉の輸入制限緩和をめぐる議論などに影響を与えるのは必至です。
 米農務省は声明で、感染した乳牛の死骸は州当局の管理下にあり、食肉用として市場に流通せず、牛乳から感染することもないと指摘。「食の供給や人体の健康にリスクを及ぼすことはない」とし、BSE感染牛の発見で、「米国の食の安全確保のための措置が有効であることを証明した」と強調しています。
 米農務省などによると、月齢30カ月以上の死んだ牛を対象に18日に採取された脳のサンプルから、BSEの感染が見付かりました。たんぱく質の分子量をみるウエスタンブロット法などによるデータから、同省のクリフォード主任獣医官は、「えさを通じて感染する従来の型ではなく、まれに自然発生する非定型と呼ばれる(新型の)BSEだ」としています。
 米国では2003年にワシントン州で初めてBSE感染牛が見付かり、05年にテキサス州、06年にアラバマ州と3度の感染例が報告されており、厚生労働省は米国産牛肉の輸入制限を行っています。米国の要求を受け、厚労省は昨年12月に規制を生後20カ月以下から生後30カ月に緩和する案を示しましたが、新たな4例目の感染例が確認されたことで、規制緩和に慎重論が高まりそうです。
 一方、米国は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への日本の参加問題とも絡んで、米国産牛肉の輸入制限の緩和を日本側に働き掛けており、TPPをめぐる日米の事前協議や両国の通商協議に影響を与える懸念もあります。
 BSE(牛海綿状脳症)は、異常なたんぱく質プリオンが原因で、牛の脳がスポンジ状になる病気。汚染された飼料を通じて感染する定型のほかに、プリオンがたまりやすい高齢牛を中心に偶発的に発生する非定型があります。
 日本国内では、21カ月以上の牛を法律に基づく検査対象としていますが、20カ月以下についても自治体が自主的に全頭検査を続けています。また、食肉加工で脳や脊髄などの特定危険部位が取り除かれています。

 2012年4月25日(水)




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