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■世界の海の「健全度」指数、平均60点、日本は69点 米などの国際研究チーム発表 [健康ダイジェスト]

 漁獲や水の汚れ、生物多様性などから総合評価した「海の健全度指数」を計算すると、日本は11位。こんな結果を、米カリフォルニア大学などの国際研究チームがまとめ、16日付英科学誌ネイチャー電子版で発表しました。
 世界人口の4割以上が沿岸部に住み、人口増で海への依存が高まるとの見通しを念頭に、171の国・地域の海(排他的経済水域)について、「食料供給」「零細漁業の可能性」 「海洋生産物」「炭素貯蔵量」「海岸保護」「生計手段および経済」「観光およびリクリエーション」「場所のイメージ」「きれいな水」「生物多様性」 の10項目を100点満点で採点。
 世界の海の状態を総合評価し、政策決定に役立ててもらう初の試みで、点数が高いほど海洋資源の維持と人間の活動が持続可能な形で両立していることを示しているといいます。
 世界の海全体の総合点は60点で、評価した研究チームは「大きく改善の余地がある」と警告しています。
 最も点数が高かったのは、南太平洋のハワイ南方、赤道付近にあるサンゴ礁の無人島、米国領ジャービス島の86点で、豊かな生物多様性が評価されました。ほかにも上位には、太平洋の無人島が並びました。
 人間が住んでいる地域で最も点数が高かったのは、4位で73点のドイツ、次いで9位で70点のカナダ。一方、最も点数が低かったのは、西アフリカのシエラレオネ共和国の36点。
 日本は11位で、全体の60点を上回る69点でした。小規模な漁業が将来も続けられる可能性や、大気中の二酸化炭素の吸収につながる沿岸の植生保全などの得点が高くなりました。観光およびレクリエーションの活用は不十分と評価されました。
 開発途上国で上位に入ったのはセーシェルとスリナムのみで、開発途上国は西アフリカ、中東、中央アメリカなど概して点数が低く、ドイツやカナダ、日本、北欧、オーストラリアなど政治・経済が安定し、保護政策が充実する先進国は点数が高い傾向がみられました。
 研究にかかわった米カリフォルニア大学海洋評価計画センターのベンジャミン・ハルパーン氏は、「海の健康度を左右する、非常に異なるさまざまな側面――環境、社会、経済、政治などを定量的に、しかも直接的に比較して、全体を合わせることができたのは初めてで、海を適切に管理する判断の手助けになる」と述べ、「ただし、この指数は、各国が自国の海(排他的経済水域)をどのように管理しているかという点だけに絞ったもので、他国の海(排他的経済水域)に及ぼしている影響については考慮していない」と補足しています。

 2012年8月20日(月)




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