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■H7N9型鳥インフルエンザ、日本人に免疫なし 中国の死者は43人に [健康ダイジェスト]

 中国の保健当局は10日夜、今春から感染者が相次いだH7N9型鳥インフルエンザウイルス感染による国内の死者数が、43人になったと発表しました。
 中国国家衛生計画出産委員会の直近の月例報告によると、中国本土で6月末までに感染が確認された患者は132人。同月中に新たに1人が感染し、4人が死亡しています。死者の1人は上海市当局が6月末に発表した56歳の男性で、先に死亡した患者の夫だといいます。残る3人の死者についての詳細は不明。
 また、感染者のうち85人は病院での治療後に回復し退院したとしており、現在も入院中の患者は4人とみられます。
 一方、中国で人への感染が広がったH7N9型鳥インフルエンザウイルスに対し、すべての年代の日本人に免疫がないことが東京大と国立感染症研究所などの研究でわかりました。日本に上陸すると被害が大きくなる可能性が高いことを示す結果で、11日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表しました。
 2009年に世界的大流行を起こしたH1N1型鳥インフルエンザウイルスに対し、中高年以上の人はある程度の免疫を持っていました。ところが、研究チームが2010〜2012年に採取された血液を使って日本人の免疫を調べたところ、0歳代~90歳代の500人全員がH7N9型鳥インフルエンザウイルスに対する感染や悪化を防ぐための抗体を持っていませんでした。
 H7N9型ウイルスは、遺伝子解析から、ヒトの細胞に感染・増殖しやすい特徴があると予想されていました。
 また、半数が死ぬ量のウイルスをマウスに感染させて抗ウイルス薬を投与する実験では、タミフルやリレンザ、イナビルを投与されたマウスは、死ななかったものの体重が2~4割も減少。人でも効きにくいかもしれないことを示す結果となりました。承認申請中の新薬T705を投与されたマウスの体重は、減りませんでした。
 チームの河岡義裕・東大医科学研究所教授は、「2009年のH1N1型は、成人に多少は免疫があったので重症化する人も限られていた。H7N9型に対しては誰も免疫がないため、パンデミック(大流行)を起こした場合、肺炎患者が増える可能性がある。秋以降、また人への感染が起こるかもしれないので、注意深く状況を調べる必要がある」と指摘しています。

 2013年7月13日(土)




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