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■冷凍保存の卵巣を移植、機能回復 順天堂大、国内初 [健康ダイジェスト]

 がん患者の女性から卵巣の一部を取り出して凍結保存し、抗がん剤による治療を行った後に再び体内に戻して機能させることに、順天堂大学の研究チームが成功しました。
 抗がん剤による治療で卵巣がダメージを受け妊娠ができなくなるのを防げると、注目されています。
 この手術を行ったのは、順天堂大学医学部の菊地盤先任准教授(産婦人科)らの研究チーム。
 研究チームでは、がんの一種、悪性リンパ腫の20歳代の未婚女性から、2008年に左右一対ある卵巣の片方を摘出し、1センチ角の組織片10枚を凍結保存しました。
 女性はその後、抗がん剤治療や骨髄移植を受け回復しましたが、治療によって卵巣の機能が失われ、エストロゲンという女性ホルモンを作れない状態が1年続いていました。その後、組織片2枚を解凍し、体内に残った卵巣に移植。
 半年後、卵子を包む袋のような卵胞が発育し、卵胞が作るエストロゲンの血中濃度も上がり、妊娠可能な状態に戻ったことが確認されたということです。
 女性のがん患者が抗がん剤の治療を受けると卵巣がダメージを受け、多くの場合妊娠できなくなりますが、この手術を行えば妊娠ができるようになると注目されています。
 研究チームによりますと、がん患者で凍結保存した卵巣の一部を戻す手術が成功したのは、国内では初めてです。
 菊地先任准教授は「卵巣の摘出、凍結は短期間にできるので、すぐに抗がん剤治療を始めなければならない患者にも有効な方法だ。将来の妊娠の可能性を残すことは、治療を頑張るための希望になる」と話しています。
 研究チームの成果は、名古屋市で開催される日本産科婦人科内視鏡学会で6日に発表されます。

 2013年9月4日(水)




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