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■がんと心臓病予防に、ビタミンサプリ摂取は推奨せず 米予防医学専門委 [健康ダイジェスト]

 米国予防医学専門委員会(USPSTF)は24日、ビタミンEとベータカロテンのサプリメントをがんや心臓疾患の予防目的で摂取することについて、「推奨しない」とする勧告を発表しました。
 米医学誌「内科年報」に掲載された予防医学専門委員会の勧告は、ビタミンサプリメントの使用に関する2003年の勧告を改訂し、ビタミンEとベータカロテンに関する情報を追加したもの。市場規模280億ドル(約2兆9000億円)の米ビタミンサプリメント産業にとっては、大きな痛手です。
 がんと心臓疾患は米国における2大死因ですが、その予防効果がビタミンEとベータカロテンにないことは、すでにわかっています。全米の医療専門家が集まった独立委員会であり、米国政府の諮問委員会でもある予防医学専門委員会は、ビタミンEは予防に貢献せず、ベータカロテンに至っては効果よりも健康被害をもたらす可能性があることを示した複数の科学研究を系統的に再検討し、今回の勧告に至りました。
 「ベータカロテンは、ヘビースモーカーで肺がんリスクの高い人が摂取すると、さらにリスクが高まり有害となる恐れがある」と、予防医学専門委員会のマイケル・レフィーバー共同委員長は指摘しています。
 一方、マルチビタミンについては、がん、心臓疾患のいずれについても効果や害の有無を判断するだけの十分な証拠は見付からなかったといいます。
 ビタミン剤は効果が証明されておらず、多数の警告が出されています。にもかかわらず、米国では消費者のビタミンサプリ信仰は根強く、成人人口の約半数が少なくとも1種類のサプリメントを摂取しているほか、3分の1は日常的にマルチビタミンを摂取していることがアンケート調査で明らかになっています。
 今回の勧告は特に健康に問題のない成人を対象にしたもので、予防医学専門委員会は一部の人々に対しては、特定のビタミン成分の摂取を推奨しています。例えば、妊娠中の女性には医師の指示に従って葉酸を含む妊婦用ビタミンの摂取を、また転倒の危険の高い高齢者には骨を丈夫にするビタミンDの摂取を呼び掛けています。
 しかし、大半の人に対しては、サプリメントを摂取するのではなく、果物や野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品、海産物などを豊富に含む健康的な食生活をするよう強く勧めています。

 2014年2月27日(木)

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