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■群馬大病院、死亡全8例に過失 腹腔鏡手術問題で病院が結論 [健康ダイジェスト]

 前橋市にある群馬大学医学部附属病院で腹腔鏡を使って肝臓の手術を受けた患者8人が手術後、3カ月余りの間に死亡していた問題で、病院はどの程度肝臓を切除すればいいのか事前の評価が不十分な状態のまま手術を行った可能性があるなど、患者8人全員の診療に過失があったなどとする最終報告書を3日、公表しました。
 群馬大学医学部附属病院では、昨年までの4年間に、いずれも40歳代の男性医師が執刀した腹腔鏡を使った手術を受けた60歳代から80歳代の患者8人が手術後、3カ月余りの間に死亡していたことが明らかになっていました。
 また、同じ男性医師が執刀した腹部を切り開く開腹手術でも10人が死亡し、うち1人についてがんと誤って診断し、その事実を遺族に告げずに生命保険の診断書に虚偽の病名を記していました。
 外部の専門家も含めた調査委員会が患者8人が死亡した経緯などを調査した最終報告書では、死亡した患者8人の事例を個別に検証した上で、代わりの治療の選択肢や腹腔鏡手術を行った場合の死亡する確率などの具体的なデータを患者などに示した記録がないことなどから、事前の説明が不十分だったとしているほか、担当の男性医師はどの程度肝臓を切除すればいいのか事前の評価が不十分な状態のまま手術を行った可能性がある、などとしています。
 その上で、「すべての事例において過失があったと判断された」と結論付けています。
 さらに、少ない人数で診療を担当し、担当の男性医師がほかの医師などからの意見を受けず閉鎖的な診療体制だった上に、難度が高いとされる腹腔鏡手術という新規技術の導入に向けた組織としての取り組みも十分ではなかったなどとして、病院側の管理態勢にも不備があったと指摘しています。
 群馬大学医学部附属病院の野島美久病院長は記者会見で、「亡くなられた8人のご冥福をお祈りします。ご遺族の皆さまに大変なご心配とご迷惑をお掛けしたことを深くおわびいたします」と謝罪しました。
 同病院は現在、高度な医療を提供する「特定機能病院」として、診療報酬に一定額を加算する優遇措置を受けています。腹腔鏡を使って肝臓の手術を受けた患者8人が死亡していた問題を受けて、厚生労働省は、病院への立ち入り検査を行うとともに、特定機能病院の承認の取り消しが必要かどうか専門家で作る医療分科会で検討を進めています。

 2015年3月4日(水)

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