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■先天性風疹症候群の子供、死亡率2割 国立感染症研究所が追跡調査  [健康ダイジェスト]

 2012年から2013年にかけての風疹の大流行で母親の胎内にいる時にウイルスに感染し、「先天性風疹症候群」と診断された子供45人のうち11人が、相次いで死亡していたことが国立感染症研究所などの調査でわかりました。
 国立感染症研究所などのグループは2012年から2013年にかけて起きた風疹の大流行で、母親の胎内にいる時にウイルスに感染し、耳や目、心臓などに障害が出る先天性風疹症候群と診断された子供たちの追跡調査を進めてきました。
 その結果、先天性風疹症候群になった子供は全国で45人に上り、このうち24パーセントに当たる11人が心臓の病気や肺炎などのため、生後1年余りまでに死亡していたことがわかったということです。
 死亡した11人以外についても詳しく調べたところ、先天性風疹症候群の主な症状として知られる心疾患や難聴、それに白内障以外にも、肝臓や脳などにさまざまな障害が出るなど深刻な症状に苦しむ子供も多かったということです。
 国立感染症研究所の砂川富正室長は、「死亡率が20パーセントを超えるというのは衝撃で、子供たちの症状も深刻なものが多い。妊娠を希望する女性だけでなく周囲の男性もワクチンを接種し、風疹の流行をなくしていくことが重要だ」と話しています。
 一昨年、生後4カ月の娘を亡くした女性は妊娠の初期に、職場の同僚が相次いで風疹を発症していたといいます。女性は妊娠中、風疹の症状は出ませんでしたが、娘は生まれた時、全身に出血斑があり、検査の結果、先天性風疹症候群と診断されました。
 女性は、子供のころ風疹のワクチンを1回接種していましたが、身近で風疹が流行したことで知らないうちに感染し、胎盤を介しておなかにいた娘も感染したとみられています。
 娘は、両耳が聞こえにくい重度の難聴であることがわかり、ミルクもなかなか飲めず、体重も増えていきませんでした。そして、生後2カ月の時に高熱を出して入院。肺炎が急激に悪化し、生後4カ月で亡くなりました。
 女性は、「風疹さえはやらなければ、娘と今も一緒に生活していたはずで、ほかの人には同じ思いをしてほしくない。風疹は注射1本で防げるものなので、男性も含めてワクチンを接種してほしい」と話しています。

 2016年6月27日(月)

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