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■がん患者最多、年間86万人 高齢化進み1万4000人増 [健康ダイジェスト]

 国立がん研究センターは29日、2012年に新たにがんと診断された患者数などの推計値を発表しました。47都道府県すべてのデータがそろい、地域別の比較が可能になりました。
 がんと診断された人の割合(発症率)は、日本海側で高い傾向が示されました。がんの種類によって患者の割合に地域差があり、胃がんは東北地方や日本海側で高い傾向にあることもわかりました。
 がん拠点病院などでがんと診断された患者のデータを都道府県から集め、がん研究センターが全国や各都道府県ごとに患者数や発症率などを推計。
 2012年は埼玉県、東京都、福岡県など大都市から初めてデータが提出され、推計の精度が高まりました。この年に新たにがんと診断された患者数は86万5238人で、2011年と比べて1万4000人増え、2003年に算出を始めて以来、過去最多になりました。高齢化の進行が原因とみられます。
 男女別では、男性が50万3970人、女性は36万1268人でした。
 都道府県別のデータは患者の住所ではなく、診察した病院の所在地でまとめました。大都市には周辺から患者が集まるなど実態とずれる面もあります。
 地域住民の年齢構成の差を調整した上で、都道府県ごとの発症率を全国平均と比較すると、男性では秋田県、和歌山県、石川県の順で高く、女性では東京都、福岡県、石川県の順で高くなりました。東京都は男女とも高く、特に女性の乳がんが目立っていました。
 がん研究センターによると、発症率は塩分の摂取や飲酒、喫煙といった生活習慣のほか、肝がんにつながる肝炎ウイルスの感染者の多さなどが反映されているといいます。東京都で女性の乳がんが高い理由については、リスクが高いとされる出産経験がない女性が多いことや、初産年齢が高くなっていることが影響している可能性があるといいます。
 2012年に診断された患者数を部位別でみると、男性が胃がん、大腸がん、肺がんの順で多く、女性は乳がん、大腸がん、胃がんの順でした。男性では、前立腺がんの増加が頭打ちになり、大腸がんが増加しています。
 門田守人・大阪大名誉教授は、「がんにかかる傾向で地域の特徴がはっきり出たことで、地域で日常生活の何に気を付ければいいかがわかる。食事の塩分を減らしたり、ウイルス感染対策をしたりするなど、行政や医療関係者らもかかわって積極的にがん予防に役立ててほしい」と話しています。

 2016年6月30日(木)

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