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■携帯電話からの通報が心停止患者の救命率を改善 金沢大がデータを分析 [健康ダイジェスト]

 心臓が停止して119番通報され、近くにいた人から心肺蘇生を施された患者が1カ月後に生存している割合は、携帯電話からの通報のほうが固定電話より高いという研究を、金沢大学の稲葉英夫教授(救急医学)らがまとめました。
 患者のすぐそばから通報することで消防署に容体が正しく伝わることや、具体的な指示を受けながら適切に心肺蘇生が行えたことなどが功を奏したしたとみられます。
 携帯からの通報は、管轄の消防本部につながるとは限らないなどのデメリットが指摘されていますが、稲葉教授は「携帯の利用を促したほうが救命率を上げられる可能性がある」としています。
 稲葉教授らは、2012年~2014年に石川県内の消防署が集めた119番通報のデータを基に、心停止患者のその後の経過や心肺蘇生の質などが電話の種類によって違いがあるかを分析。
 その結果、患者が1カ月後に生存していたのは、携帯電話からの通報では9%、固定電話が4%と差がありました。心拍が再開する割合、脳の機能を保ったまま1年後に生存している割合については、いずれも統計的に意味のある差まではみられなかったものの、携帯電話のほうが多い傾向がありました。
 通報者が患者のすぐそばから電話をかけていた割合は、固定電話では17%だったのに対し、携帯電話は53%と3倍を超えました。
 また、通報者らが消防本部の指示に従って胸骨圧迫(心臓マッサージ)を施した割合も、携帯電話のほうがが81%と固定電話より10ポイントほど高くなりました。
 稲葉教授らは、「携帯のスピーカーホン機能を利用して通話すれば、両手が空いて胸骨圧迫がしやすい」とも指摘しています。

 2016年10月5日(水)

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