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■薬の正規品に金の微粒子を印刷して判別 京都大が開発 [健康ダイジェスト]

 製薬会社の正規品ではない偽造医薬品が流通するのを防止しようと、錠剤やカプセルの表面に極めて小さい金の粒子を印刷して判別できるシステムを、京都大学の福岡隆夫研究員らが開発し、27日発表しました。荷札(タグ)のように詳しい製品情報が、レーザーの測定器を当てるだけで瞬時にわかるといいます。2月から薬の卸売業者などと連携し、実用化を目指した実験を始めます。
 物質には、光を当てると、分子の構造に特有の反射や散乱をする性質があります。福岡研究員は、あらかじめ特定の化学物質をくっつけた金の微粒子を制御して並べ、暗号のように特徴的なシグナルを発する方法を開発しました。わずか約10ナノ・グラム(ナノは10億分の1)で識別でき、市販の錠剤で試したところ、レーザーを0・2秒間、照射するだけで光を検出できました。
 見た目ではタグがあるのかわからず、光のシグナルを複製するのは極めて難しく、高い安全性を確保でき、「ステルスナノビーコン」と名付けました。金の微粒子を含むインクを錠剤の表面に印刷し、室温で5年以上保管した後も光のシグナルを検出できることを確かめました。金は人体に害がなく、原材料費は100万錠で5円程度ですみます。
 偽造医薬品は世界中に出回っており、有害物質を含み健康被害につながるケースもあります。国内でも2017年に、C型肝炎治療薬「ハーボニー」(1錠約5万5000円)の偽造品が見付かったことがあります。
 食品や家畜など広く応用が可能で、福岡研究員は「農産品などの『日本ブランド』を守るためにも実用化したい」と話しています。

 2020年1月28日(火)

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