■東京都、新たに293人の新型コロナウイルス感染を確認 2日連続で過去最多を更新 [健康ダイジェスト]
東京都は17日、都内で新たに10歳未満から90歳代の男女合わせて293人が、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。都内で1日に確認された感染者数としては、16日の286人を上回り、これまでで最も多くなりました。
17日までの週平均の感染者数は202・6人で、200人を超えました。都が感染者数を集計して発表するまでには、3日ほどかかります。14日の検査件数は過去最多だった13日の約4700件に続き、4000件ほどと高い水準を維持していました。ただ、週平均の陽性率は16日時点で6・3%と前日よりも0・3ポイント増え、上昇傾向が続いています。
17日の293人のうち、20歳代が最多の147人、30歳代が63人で合わせて210人と全体の7割余りを占めた一方、40歳代が34人、50歳代が24人で合わせて58人と全体の2割近くとなっています。20歳未満が7人、60歳以上は18人でした。
また、293人のうち、151人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りの142人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。
感染経路でみると、接待を伴う飲食店の従業員ら「夜の街」関連は69人で、うち新宿エリアは49人。そのほか、会食が24人、保育園などの施設内が20人、職場内が15人、家庭内が16人などでした。
これで都内で感染が確認されたのは、合わせて8933人になりました。一方、17日に都内で死亡が確認された人は、いませんでした。
都内の入院患者は17日時点で836人と、7月1日時点の280人の3倍となりました。新型コロナウイルスの感染者の増加を受け、東京都は患者用の病床数を1000床から2800床に増やすことを目指しています。
ところが、実際に確保できているのは16日の時点で1500床余りにとどまっており、専門家は「患者が増えるスピードが病床の数を上回りそうで危惧している」と危機感を示しています。
東京都のモニタリング会議に報告を行う専門家会議のメンバーで杏林大学高度救命救急センターの山口芳裕教授は、「新型コロナウイルスの患者を受け入れられるようにするには、専門の看護師などのスタッフの確保や、感染対策をとるなどの準備も必要で時間がかかる。確実に受け入れられる病床を1床ずつ積み重ねてきてはいるものの、患者が増えるスピードが上回りそうで危惧している」と話しています。
一方で、重症患者用の病床は100床確保されているのに対し、重症患者の数は16日の時点で7人で、余裕がある状態だとされています。
しかし、これについても山口教授は、「1週間以上たってから重症化するケースも多く、重症患者は感染者の増加より遅れて増える。また、重症化リスクの高い高齢者に感染が広がり始め、60歳以上の人が全体の10%を超えた。今後、重症患者用の病床がひっ迫する恐れは十分にある」と指摘。
その上で、山口教授は、「重症化の恐れのある人を病院で確実に治療するために、今の状況では若くて無症状の人には自宅で療養してもらうという選択肢をとらざるを得ないのではないか。患者の状況を医学的に適正に評価して、自宅で重症化した際に速やかに医療につなげる態勢の整備を進める必要がある」と話しています。
2020年7月17日(金)
17日までの週平均の感染者数は202・6人で、200人を超えました。都が感染者数を集計して発表するまでには、3日ほどかかります。14日の検査件数は過去最多だった13日の約4700件に続き、4000件ほどと高い水準を維持していました。ただ、週平均の陽性率は16日時点で6・3%と前日よりも0・3ポイント増え、上昇傾向が続いています。
17日の293人のうち、20歳代が最多の147人、30歳代が63人で合わせて210人と全体の7割余りを占めた一方、40歳代が34人、50歳代が24人で合わせて58人と全体の2割近くとなっています。20歳未満が7人、60歳以上は18人でした。
また、293人のうち、151人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りの142人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。
感染経路でみると、接待を伴う飲食店の従業員ら「夜の街」関連は69人で、うち新宿エリアは49人。そのほか、会食が24人、保育園などの施設内が20人、職場内が15人、家庭内が16人などでした。
これで都内で感染が確認されたのは、合わせて8933人になりました。一方、17日に都内で死亡が確認された人は、いませんでした。
都内の入院患者は17日時点で836人と、7月1日時点の280人の3倍となりました。新型コロナウイルスの感染者の増加を受け、東京都は患者用の病床数を1000床から2800床に増やすことを目指しています。
ところが、実際に確保できているのは16日の時点で1500床余りにとどまっており、専門家は「患者が増えるスピードが病床の数を上回りそうで危惧している」と危機感を示しています。
東京都のモニタリング会議に報告を行う専門家会議のメンバーで杏林大学高度救命救急センターの山口芳裕教授は、「新型コロナウイルスの患者を受け入れられるようにするには、専門の看護師などのスタッフの確保や、感染対策をとるなどの準備も必要で時間がかかる。確実に受け入れられる病床を1床ずつ積み重ねてきてはいるものの、患者が増えるスピードが上回りそうで危惧している」と話しています。
一方で、重症患者用の病床は100床確保されているのに対し、重症患者の数は16日の時点で7人で、余裕がある状態だとされています。
しかし、これについても山口教授は、「1週間以上たってから重症化するケースも多く、重症患者は感染者の増加より遅れて増える。また、重症化リスクの高い高齢者に感染が広がり始め、60歳以上の人が全体の10%を超えた。今後、重症患者用の病床がひっ迫する恐れは十分にある」と指摘。
その上で、山口教授は、「重症化の恐れのある人を病院で確実に治療するために、今の状況では若くて無症状の人には自宅で療養してもらうという選択肢をとらざるを得ないのではないか。患者の状況を医学的に適正に評価して、自宅で重症化した際に速やかに医療につなげる態勢の整備を進める必要がある」と話しています。
2020年7月17日(金)
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