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■アメリカのイーライ・リリーの認知症新薬「ドナネマブ」、厚労省に承認申請完了 実用化は来年か [健康ダイジェスト]

 アメリカの製薬企業イーライリリーの日本法人は26日、アルツハイマー病の新薬「ドナネマブ」について、厚生労働省への薬事承認申請を完了したと発表しました。来日中のアメリカのイーライリリーのデイビッド・リックス会長兼最高経営責任者(CEO)は東京都内で開いた記者会見で、日本での実用化は来年になるとの見通しを示しました。
 国内では25日に、製薬大手エーザイとアメリカの医薬品大手バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」(商品名レケンビ)が薬事承認されたばかりで、年内にも実用化される見通しです。ドナネマブもレカネマブと同じく「疾患修飾薬」(病気の進行を遅らせる薬)という位置付けで、承認されれば2例目となります。ドナネマブはアメリカでも薬事審査中で、年末までに正式承認の可否判断が出る見通しといいます。
 ドナネマブは、患者の脳内に蓄積する異常なタンパク質「アミロイドβ」の塊(プラーク)を除去することで、症状の悪化を遅らせることが期待されています。
 イーライリリーは最終段階の臨床試験(治験)を、アルツハイマー病の進行の度合いによって患者を複数のグループに分けて実施。認知機能などを1年半にわたって評価しました。
 同社によると、アルツハイマー病の初期段階の患者(1182人)を対象とした治験では、ドナネマブを投与した患者は、偽薬(プラセボ)の投与を受けた患者に比べて、認知機能の低下を35%程度抑えられたとしています。
 一方で、ドナネマブを投与した患者の36・8%に脳の微小出血や浮腫がみられました。大半の患者は軽症なものの、副作用の影響を受けて3人が死亡した可能性があるといいます。
 リックス会長は記者会見に先立つイベントで、「(アルツハイマー病の)治療に関していろいろなコンビネーションも必要だ」と述べ、治療の選択肢を広げる必要性を強調。「日本で(ドナネマブの)治療を実現することで、新しい認知症のケアの時代に入っていきたい」と早期の実用化に期待を示しました。

 2023年9月26日(火)

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