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■腎臓病の難病の薬候補発見 京都大、iPS細胞由来「ミニ臓器」で [健康ダイジェスト]

 京都大や北海道大などの研究チームは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って有効な薬を探す「iPS創薬」の手法を使い、水がたまったのう胞(袋)が多数形成されて腎臓の機能が低下する難病「多発性のう胞腎」に有効とみられる薬をマウス実験で見い出したと、アメリカの科学誌「セル・リポーツ」に11月30日付けで発表しました。臨床試験(治験)を来年1月に始め、人での安全性や有効性を調べます。
 多発性のう胞腎は、進行すると人工透析が必要となります。遺伝子の変異が原因で、薬はありますが、すべての患者に効果があるわけではありません。薬を使う場合は、大量の水を飲む必要もあります。
 研究チームはiPS細胞を培養し、腎臓の中で尿の通り道となる「集合管」と似たミニサイズ(約1ミリ)の「オルガノイド(ミニ臓器)」組織を作製。狙った遺伝子を書き換えるゲノム編集で特定の遺伝子を働かせないようにすると、のう胞が自然に形成されることを確認しました。
 他の病気で使われる治療薬など96種類の薬剤をこの組織にかけて効果を分析。白血病で使われる治療薬の一種を選び、この病気を発症させたマウスに与え、のう胞形成を抑制する効果を確認しました。
 治験は白血病治療薬「タミバロテン」を使い、京都大発ベンチャー企業が担います。研究チームを率いる長船健二京都大教授は、「新規の薬を作るより早く患者に届けることができる」としています。

 2023年12月2日(土)

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